DUO3.0例文解説メモ #407
DUO3.0例文の407本目です。
スキームという単語ですが、日本語で使う場合はいい意味で使われることが多い印象です。ただ、英語の場合はその逆です。例としては、Ponzi scheme(ボンジ・スキーム)なんかがありますね。
この例文で出てくるfraud(詐欺)という単語ですが、海外ドラマのFriendsでinsurance fraud(保険詐欺)っていう形で出てきました。また、ドラマでは出てきませんでしたがaccounting fraud(不正会計)といった表現もあります。
to one’s knowledge
「~の知る限り」という意味の表現。分解して考えれば、to(到達)+one’s knowledge(ある人の知識)→「ある人の知識に到達して」というイメージになる。この表現で使われているto(到達)が、自分の知っている範囲はここまでですよという境界線(限界)のような働きをして「~の知る限りは」という冒頭の意味につながっている。
また「知る限り」ということから分かるように「それが本当に正しいかどうかは分からない」というニュアンスも含んだ表現となる。辞書を調べれば分かると思うが、the best of(最善の/最大の)を入れてto the best of one’s knowledgeという形で使われることもある。
as far as I knowとto one’s knowledgeの違い
DUO内の例文には出てこないが、似たような表現にas far as I know(私の知る限り)という表現がある。意味としてはほぼ同じになるようだが、as far as I knowの方がカジュアルな表現となるため、こちらの方が口語で頻繁に使われる印象がある。
なお、as far as I knowが「私の知る限り」という意味になるのかが分からない人は、後の例文で出てくるas far as A is concerned(Aについて言えば)の説明を読んでもらえれば理解できると思う。
be involved in…
「…に関与している」「…に関わっている」等の意味を持つ表現。動詞involveは、in(中に)+volve(回転する)→「回転して何かを中に巻き込む」というイメージから「巻き込む」「伴う」といった意味を持つ単語で、この過去分詞形が形容詞化されてbe involved in…という表現になっている。
そのため、be involved in…という形で「…という中に巻き込まれている」となり、意訳すれば冒頭の「関与している」「関わっている」という意味となる。
be involved in/with…の違い
fraud scheme
「詐欺の計画」という意味の表現。いつもは語源からアプローチするのだがfraudもschemeもいまいちパッとせず、schemeに関しては別語根を持つ似たスペルの単語scheduleもあり混乱しやすいことから他のアプローチを考えてみる。
fraudは「詐欺」「詐欺行為」「詐欺者」等を意味する名詞だが、残念ながら効率的な紐付けを方法がなかったのでそのまま覚えてしまうのが最良だと思う。
一方のschemeだが、これは日本語でも○○スキームという感じで使われている単語なので比較的イメージしやすい単語だと思う。スキームの詳細はググって頂きたいが、端的に言えば「良く練られた計画や仕組み」といった感じになると思う。なお、日本語で使う場合は中立的な意味合いとなるが、英語の場合は、この例文のようにネガティブ(悪い事や違法なこと)な計画に対して使われることが多い単語となる。そのため、この例文暗唱を通じてschemeはネガティブな計画に使われるという補正をしておけばよいと思う。
敢えてここに書くことではないかもしれないが、fraudもschemeも名詞となるため、fraud schemeという表現は文法的には名詞の形容詞的用法となる。これは、名詞+名詞と配置することで、前の名詞が形容詞的に働いて後ろの名詞を修飾する用法となる。例を挙げればseat beltやtennis player等がある。
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