DUO3.0例文解説メモ #003
DUO3.0例文の3本目です。
主語が省略された命令文となります。文法的には命令文も仮定法現在の一種と考えることができます。
アナ雪で有名なlet it go(抑えていた感情を開放する)→「ありのまま」という表現があります。文中に出てくる<let go of…>との関係性についても少し触れています。
主語について
この例文の動詞は全て原形が使われているが、これは主語が省略された命令文となっているため。略さずに書けば、You let go…/You always maintain…となる。この例文のように、2人称に対する命令文ではyouが省略されることが多いので覚えておくとよいと思う。
let go of…
「…から手を放す」「…を取り除く」「…を諦める」等の意味を持つ表現。分解して考えれば、let(許す)+go(行く)+of(分離)→「何かが離れて行くのを許す」ということ。ここから、手放す・諦めるといったニュアンスとなり、冒頭の意味につながっている。類似表現として、let go of the past(過去は忘れろ)がある。
なお、文法的にはletは使役動詞(「目的語(O)に~させる」という意味を表す動詞)の一種となるため、<let+目的語+原形不定詞>という形がベース。身近な例としてはlet me do it(それ私にやらせて)が挙げられる。ただ、let goに関しては目的語と動詞の位置が入れ替わり、慣用的に <let+ 原形不定詞 +目的語>という形で使われている。
ちょっと蛇足になるが、なぜそのような慣用になっているのか考えてみる。今回の例文において、オリジナルの順番に沿えば、let your negative outlook on life goとなる。明らかに目的語の部分(your negative outlook on life)が長くなってしまうのが分かると思う。そのため、この目的語の部分をof以下に付けるという慣用化が発生したのではないかと思う。
ただ、アナ雪で有名なlet it go(抑えていた感情を開放する→ありのまま)という表現ではitがgoの前に来ているのが分かると思う。let go itという表現は存在しないので、結局のところ発音のしやすさに左右されるのではないかと思う。この辺りの本質は句動詞における目的語の位置と同じなのだと思います。
outlook
「見通し」「(人生などに対する)考え方」「展望」等の意味を持つ名詞。語源は、out(外)+look(見る)→「外を見る」ということ。ここから、①特定の場所から外を見ること→「展望」、②将来という外(先)を見ること→「見通し」といった具合に冒頭の意味につながっている。
なお、この例文の場合は、outlook on lifeとなっており、人生というレール上(on)で外(先)を見るということとなる。そのため、モノの見方や考え方(=人生観)という意味になる。
maintain
「維持する」「主張する」等の意味を持つ動詞。語源は、main(手)+tain(保つ)→「手で掴んで保っている」ということ。そのため、維持するためには努力やケアが必要というような意味合いを持つ単語となる。
なお、この辺りについては名詞形であるmaintenance(メンテナンス)からも同ニュアンスが感じ取れると思う。冒頭の「主張する」という意味については「自身の立場や意見を保つために」ということから来ているのだと思う。
attitude
「態度」「考え方」「自己主張」等の意味を持つ名詞。語源はaptitude(適正)と同じで、 apt(フィットする)+titude(名詞語尾)→「フィットする」こと。aptitudeはここから「どれだけ的確に自分をフィットできるか」という意味合いとなり、前述の「適正」という意味につながっている。
そして、本題のattitudeは、芸術用語で「絵画における像の位置」というような意味合いから「物事に対する精神的な位置」というような意味合いに派生し、冒頭の意味につながっている。少し分かりにくい語源なのでそのまま単語として覚えてしまった方がよいかもしれない。
動画版
動画版も作ってみました。宜しければご活用ください。
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