DUO3.0例文解説メモ #220
DUO3.0例文の220本目です。
fineという単語は色々な意味を持つ多義語です。こういった単語はコアをしっかり把握しておき、そこからイメージを広げてるようにすると覚えやすいと思います。
全体
この文章全体としては、so…that~(とても…なので、~である)構文となっており、本来であれば、There are so many fine scratches and dents on its surface that it’s not use polishing itという形となる(赤字部分が…と~に相当)。ただ、フォーマルでない文章においては、thatを省略したりコンマで置き換えたりすることがあるため、この例文の場合はthatをコンマで置き換えた形になっていると思う。
fine
「細かい」「精巧な」等の意味を持つ形容詞(他品詞の意味もある)。語源は、語根fin(終わり)を持っており「最後まできちんとやり遂げる」というイメージを持つ単語となる。ここから「最後までやり遂げられた」→「仕上げられた」→「精巧な」「細かい」といった具合に冒頭の意味につながっている。
また、「やり遂げられた」→「及第点はクリアされた」→「構わない」「大丈夫」といったニュアンスも持つ単語となる(I’m fineのfineはこの意味)。なお、後の例文で名詞としてのfine(罰金)が出てくるが、これは自分がやってしまったことに対して最後まできちんとやり遂げるために支払うお金というニュアンスとなる。fineをマインドマップ風にまとめると下図のようになる。
scratch
「かすり傷」「引っかくこと」等の意味を持つ名詞(動詞としての意味もある)。宝くじの一種でスクラッチ(その場で引っかいてアタリが分かるくじ)があるので「引っかく」というイメージ自体は持っている人が多いと思う。
DUOには出てこないが、面白い使い方として、start from scratch(最初からやり直す)という表現がある。ここでのscratchは「引っかいて描いたスタートライン」という意味になる。
dent
「へこみ」「傷」という意味の名詞(動詞の意味もある)。
It is (of) no use …ing
「…しても無駄」という意味の動名詞を用いた慣用表現。動名詞で形式主語itを使う例はあまりないが、この構文はそのレアなケースとなる。もちろんto不定詞を使って表現することも可能だが、表現のためのロイヤル英文法にはその割合は一割程度しかないとの説明がある。例文暗唱を通じて、It is no use…という時は動名詞を使うというのを覚えてしまうのがよいと思う。
polish
「磨く」「つやを出す」「推敲する」等の意味を持つ動詞(名詞の意味もある)。語源は、pol(叩く)+ish(動詞語尾)→「叩く」ということ。ここから「布を叩いて滑らかにする」→「磨く」といった具合に冒頭の意味につながっている。
なお、物を磨くという意味以外にも技術や文章を磨くといった使い方もできる単語となる。また、polishを使った身近な例としては、研磨機をpolishing machineと呼んだりする。
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