DUO3.0例文解説メモ #466
DUO3.0例文の466本目です。
of以下が長いので文構造が少し捉えにくいですね。
全体
コンマまでは、I became aware of…(私は…に気付いた)という文構造。…の部分が長いので構造が捉えにくいかもしれないが、ここにはsomeone staring at me from across the aisle(通路の向こうから誰かが私をじっと見ている)が入る。この部分は、文法的にはstaring…以下が動名詞となっており、someoneはその意味上の主語となる。
感覚的な捉え方としては、I became aware of someoneまでで「私は誰かに気付いた」ということが理解でき、それに躍動感を表す-ing形としてstaring at me from across the aisle(通路の向こうから私をじっと見ている)が続くことで、全体として「通路の向こうから、誰かが私をじっと見ているのに気付いた」ということが理解できると思う。こういった感覚的な捉え方ができるようになると、リスニングやスピーキングが非常に楽になる。この辺りの説明は大西先生の本に分かりやすく説明されているので一読を強くお勧めする。
補足
例文#464も似たような構造となっており、そちらでは-ing形の部分は後置修飾という形で説明をした。仮にこの例文の-ing形部分を動名詞ではなく後置修飾という形で訳せば「通路の向こうから私をじっと見ている誰かに気付いた」という訳になる。少し不自然な訳となってしまうので、文法的な解釈としては、この例文の-ing形は動名詞と考える方が自然だと思う。
ただ、感覚的な捉え方で説明したように(大西先生の本にあるように)、後置修飾だろうと動名詞だろうと-ing形は全て躍動感(動いている形)なので、実用面(主にリスニングやスピーキング)を意識するのであれば、感覚的な捉え方に慣れることが最も重要だと思う。
be/become aware of…
「…に気付いている」「…を知っている」という意味の表現。この表現で使われている形容詞awareは、語根war(見張る)を持っており、語源は「(何かを)見張っている」「(何かを)気にしている」ということ。また、「(何か)気にしている」ということは、その存在を認識して分かっている(知っている)という感覚になるため冒頭の意味につながっている。
少し分かりにくい説明となっているので、longmanに掲載されている例文を引用して補足する。Most people are aware of the dangers of drinking and driving.(ほとんどの人が飲酒運転の危険性を認識している)という文章があるが、これは「飲酒運転の危険性を気にしている」→「認識している」「分かっている」という意味につながるということ。
stare at…
「…をじっと見つめる」「…を凝視する」等の意味を持つ表現。動詞stareは、語根star(硬直)を持つ単語となり語源は「硬直して見る」ということ。ここから、目をそらさずに対象をじっと見つめる(凝視する)というニュアンスになり、前置詞at(点)を伴ったstare at…の形で「…という点を凝視する」という冒頭の意味につながっている。
なお、longmanの説明によると、例として「驚き」「怒り」「退屈」等の理由で凝視するという説明がされているので「(驚き・怒り)目を見開いて」「(退屈)死んだ目で」の両方を表すことができるのだと思う。ちなみに、語根star(硬直)を持つ単語としては、start(始める:硬直した状態から突然動く)やstereotype(固定観念:硬直した型)等がある。
stare、gazeの違い
from across the aisle
「通路の向こう側から」という意味の表現。前置詞が2つ連続しているので違和感を覚えるが、文法的には二重前置詞という形となる。詳細は文法書(表現のためのロイヤル英文法には説明あり)に譲るが、この例に沿って説明すると、across the aisle(通路の向こう)が一つの句となっており、その句の前に前置詞from(起点)があるということ。なお、暗記用例文300にもTwo magicians appeared from behind the curtain.(二人の魔術師が幕の後ろから現れた)という例文が掲載されており、from behind the curtain部分が二重前置詞となっている。
また、aisle(通路)は、両側を席や棚に囲まれた長細い通りという意味。飛行機のaisle seat(通路側の席)やスーパーマーケットの商品棚に挟まれた通路を指す単語として使われるので、海外へ行く機会が多い人にとっては馴染みのある単語になると思う。
turn around
「振り向く」「見方を変える」「(会社・人生・試合等が)好転する」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、turn(回転する)+around(周りをクルっと)→「クルっと回って逆方向に変える」というイメージとなる。
ここから、①自身をクルっと回して逆方向にする→「振り向く」、②意見や考え方をクルっと回して別の方向に変える→「見方を変える」、③売上や幸福度が下がっている状態がクルっと回って逆方向になる(グラフで売上が底を打ってそこから、回復に向かっている様を想像すると理解しやすいと思う)→「好転する」といった具合に冒頭の意味につながっている。
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