DUO3.0例文解説メモ #110
DUO3.0例文の110本目です。
仮定法過去完了を使った文となります。
仮定法と言えば、ifを連想する人が多いと思いますが本質は動詞の活用になります。
全体
仮定法過去完了を使った文となる。ネーミングから内容を想像しにくいが「実際に起きた過去の事実に対して、そうじゃなかったらこんな結果になっていただろう」ということを仮定する形。この例文の場合は、そうじゃなかったらの部分(if…に相当する部分)がないので一見分かりにくいと思う。
ただ、仮定法を始めとする接続法の本質は条件節ではなく、主節の動詞活用となるのでその辺りも意識できるとよいと思う。この辺りについてはここやここで説明しているので一読頂けると理解が深まると思う。
lay out A on B
「AをBにつぎ込む」という意味のカジュアルな表現。同表現はlay outという句動詞がベースとなっているので、まずはこの句動詞の説明から始める。
同句動詞は「段取りを決める」「明確に述べる」「お金をつぎ込む」等の意味を持ち、分解して考えれば、lay(横にする)+out(外に)→「何かを横にして外に広げる」ということ。ここから、①何かを広げて並べる→「段取りを決める」、②自分の頭の中に入っているものを外に広げる→「明確に述べる」、③貯金箱を横にして入っているものを広げる→「お金をつぎ込む」といった具合に冒頭の意味につながっている。
この例文で使われている<lay out A on B>は③の意味となり、前置詞on(上に)を伴って「Bの上にA(お金)を広げる」ということ。通常は大金を使うといったニュアンスになることが多い。
なお、layと紛らわしい単語にlieがある。活用と意味の違いについては#113で説明しているので気になる人は先読みして頂ければと思う。
on second thought
「再考した結果」「よく考えてみると」等の意味を持つ表現。分解して考えれば、on(接触)+second thought(2番目の考え)→「2番目の考えに接触して」ということ。ここから「考え直した結果」といったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。自分の意見が変わったということを意味する表現となる。
decide
「決定する」「決心する」等の意味を持つ動詞。語源は、de(離れる)+cide(切る)→「何かを切って分離する」ということ。ここから「自身の考えを切る」といったニュアンスとなり、冒頭の意味につながっている。
この例文の場合は「自分の考えを多少お金を残しておくことに向けて切って分離した」となり、意訳すれば「そのように決定した」ということ。なお、<A decide to do B>という形で使う時は、「AにとってBは明らかに出来る選択肢であること」という前提が入るため、I’ve decided to become a professor.(大学の先生になることを決めた)と言ってしまうと、大学の先生に確実になれるという前提が入ってしまうため、少し傲慢な印象を与えてしまいかねない表現となる。
こういう時は後の例文で出てくるdetermineを使って、I’m determined to become a professor.と言えば角が立たない。この辺りのニュアンスの差は、decideの語根cide(切る)、determinedの語根term(明確な境界)から考えるとスッキリすると思う。すなわち、切り離せるということはそれが出来るという前提があり、明確な境界を作るということは出来る出来ないは関係なくそのように決意しているということ。
put aside
「(問題・意見の相違等を)無視する」「(お金を)蓄える」「取っておく」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、put(置く)+aside(横に)→「横に置いておく」ということ。
ここから、①お金を横に置いておく→「蓄える」、②モノやお金を横に置いておく→「取っておく」、③考え・問題を横に置いておく→「無視する」「注意を払わない」といった具合に冒頭の意味につながっている。この例文では②の意味となっており、目的語のsomeはsome moneyの略となる。
rainy day
「万が一の場合」「雨降りの日」等の意味を持つ表現。直訳すれば「雨の日」となるが、比喩的に「まさかの時」という意味も持つ表現となる。
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