DUO3.0例文解説メモ #440
DUO3.0例文の440本目です。
diplomatic(外交的な)はニュースでよく出てくる印象がある単語ですね。
diplomatic
「外交的な」「人の扱いが上手い」等の意味を持つ形容詞。名詞形であるdiploma(卒業証明書)が形容詞化された単語となるため、便宜上diplomaから説明を始める。
diplomaは接頭辞diplo(二重の*)を持っており、語源は「折り畳まれた紙(=折り畳んで二重にした紙)」ということ。当時、公式な文章は折り畳まれて(中が見えないように)扱われる事が多かったため、diplomaが「公式な紙」というような意味を持つようになり「卒業証明書」「合格証明書」といった意味に派生している。
本題に戻ってdiplomaticだが、これはdiploma(公式な紙)が形容詞化された単語となり、当時は「国際関係での公式な書類に関する」といった意味合いで使われていたため、「外交的な」「人の扱いが上手い」といった冒頭の意味につながっている。
日常会話ではあまり使う機会がない単語になると思うが、ニュースではdiplomatic dialogue(外交的対話)、diplomatic sanctions(外交制裁)、diplomatic relations(外交関係)といった熟語で比較的聞く単語になると思うので、併せて覚えておくとよいと思う。
dialogue
「対話」「セリフ」等の意味を持つ名詞(動詞の意味もある)。語源は、dia(間を通って)+logue(話すこと)→「人と人の間で話すこと」となり冒頭の意味につながっている。カタカナでも対話形式の文章のことをダイアログと呼んだり、パソコン用語でダイアログボックスというのがあるので比較的見聞きすることが多い単語だと思う。
なお、後の例文に出てくるdialect(方言)という単語も同じ語源に由来しており、こちらは、dia(間を通って)+lect(話すこと)→「人と人の間での話し方」といった具合に「話し方」に焦点が当たった単語となる。
また、接頭辞diaはDUOの例文内には出てこないが、比較的メジャーな単語であるdiameter(直径)に紐付けして覚えておけばよいと思う。diameterは、dia(間を通って)+meter(測る)→「(円の中心を)通って測る」ということ。
help(to)do…
「…するのを手伝う」という意味の表現。toは省略可能でこの例文のように動詞が2つ連続する形になるため、ノンネイティブからすると違和感を覚える表現になると思う。個人的には、あまり深く考えずに「helpの場合はto不定詞のtoが省略可能」と理解しておき、この例文暗唱を通じてその感覚を定着させてしまうのがよいと思う。
補足:理屈を知りたい方向け
toの省略有無については、文法的にはto不定詞と原形不定詞の違いということになる。一般的な英語文法書だと原形不定詞という表現を見かけたことはあまりないが、使役構文である<使役動詞+人+動詞の原形>の「動詞の原形」というのは、まさに原形不定詞と呼ばれる表現となる。上手く説明できているかどうかはちょっと分からないが、ここにまとめてみたので気になる人は読んでもらえると良いと思う。
put an end to…
「…を終わらせる」という意味の表現。分解して考えれば、put an end(終わりを置く)+to…(…を指し示す)→「指し示す先(…)に終わりを置く」ということ。この例文の場合は、the conflict(その紛争)が続いているので、「その紛争に終わりを置く」→「その紛争を終わらせる」ということ。
なお、この場合の前置詞toは「指し示す」という感覚で捉えておくとよいと思う。この辺りの背景が気になる方は前置詞to(…に次いで)の解釈を読み返して頂ければと思う。
conflict
「対立」「紛争」「葛藤」等の意味を持つ名詞(動詞の意味もある)。語源は、con(一緒に)+flict(叩く)→「互いに叩き合う」ということ。ここから、①意見が異なりお互いに叩き合う→「対立」、②武力的にお互いに叩き合う→「紛争」、③自身の中で複数の意見が叩き合う→「葛藤」という具合に冒頭の意味につながっている。
残念ながら、語根fict(叩く)を持っている単語はあまりないので上記内容をイメージしながら例文暗唱をして単語として覚えてしまうのがよいと思う。
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