DUO3.0例文解説メモ #033
DUO3.0例文の33本目です。
文法的には関係代名詞whichの制限用法が使われている表現となります。
この例文では後半にforが2回出てきます。それぞれ意味は異なりますが、コアは「向かう」ということです。ここからそれぞれの意味に派生するイメージを意識しながら暗唱するとよいと思います。
district
「地区」「管轄区」等の意味を持つ名詞。語源は、dis(離れる)+strict(押し付ける)→「離れることを押し付ける」ということ。ここから「法律に則って人の資産を引き離す」→「その法律が及ぶ範囲」といった具合に「地域」に焦点がシフトした単語となる。
そして、更にここから①特定の目的のために活動する地区、②単に区分けされた地域を意味するようになり、冒頭の意味につながっている。なお、longmanには①と②の両方の定義がされている。
vacant
「(部屋・建物等が)空いている」「(職・地位等が)空席の」等の意味を持つ形容詞。語源は、vac(空の)+ant(形容詞語尾)→「空っぽの」ということ。ここから、本来満たされているものが今は欠如しているといったニュアンスとなり、冒頭の意味につながっている。
なお、語根vac(空の)を持つ単語としては、vaccum(真空にする)、vacation(休暇→仕事を空にする)等があるのでイメージは掴みやすい語根だと思う。また、似たような意味を持つ単語にemptyがあるが、こちらは「中に何も入っていない」というニュアンスになる。
vacantは前述したように「通常は使用されているものが今は占有されてない」というニュアンスになるため、ホテルやトイレ等の空き状況を示すのによく使われる単語となる。この例文の場合も「今は占有されていない」という意味合いなのでvacantがしっくりくる。
lot
「土地」「敷地」等の意味を持つ名詞(他品詞の意味もある)。語源は「くじ」に由来しており、当選者に土地を分け与えていたことから冒頭の意味につながっている。
日本ではロト6という宝くじが普及しているので容易に連想できると思うし、lottery(宝くじ)という単語を知っている人はこちらからの連想も可能だと思う。この例文で使われているvacant lotという形で「空地」という意味となる。また、似たような熟語としてはparking lot(駐車場)がある。
there構文
there is/are ~の形で「~がある」という意味を持つ構文。学校でもかなり初期に習う基本的な構文の一つとなる。感覚的には、there is/are(そこに~がある)と言うことで、これまで話題に上がってなかったものを取り上げるときに使われる構文となる。この辺りの詳しい説明については大西先生の本に書かれているので一読をお勧めする。
which have been for sale for years
先行詞となるvacant lots(空地)を関係代名詞whichの制限用法で修飾した形。関係代名詞の制限用法と非制限用法については#011で説明済みなので詳細はそちらを参照してもらいたいが、要はhave been for sale for years(数年間売りに出されている)で限定したvacant lots(空地)ということ。
また、have been for sale for years(数年間売りに出されている)の部分は現在完了形となっているが、分解して考えれば、have(持っている)+been(であった)+for(目的)+sale(セール)+for(期間)+years(数年)→「数年間セールス目的だった状態を持っている」となり、意訳すれば「数年間売りに出されている」ということになる。なお、この例文ではforが2回出てきているが、前者は「目的」で後者は「期間」という意味になる。この辺りについてはリンク先で説明しているので、そちらの内容を参考にして頂ければと思います。
YouTube動画版
動画版も作ってみました。宜しければ、チャンネル登録お願いします。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません