DUO3.0例文解説メモ #045
DUO3.0例文の45本目です。
文法的には仮定法現在を使った文章となります。
仮定法現在は「まだやってないけど、これからやってよね」ということを動詞の原形を使って表現しています。もともとは、接続法の現在形で表現したものが簡略化されてこのような形となっています。仮定法が苦手という方は下記の全体像も一読頂けると理解が深まると思います。
仮定法現在
この例文は仮定法現在を使っている。普通に考えれば、that節内は、his client take legal actionではなく、his client takes legal actionとなるのではないかと疑問を持つ方も多いと思う。仮定法現在は「今はやってないけど、これからやってよね」ということを伝える表現となり、同表現においては動詞の原形を使うというルールがあるためこのような形となっている。
recommendを始めとするdemand,require, request, insist, propose, suggestといった動詞は仮定法現在と相性が良く、that節内が動詞の原形になることが多い。前述の動詞の頭文字を取ってDRIPSを使う時はthat節内は動詞の原形を使うという説明をしている文法書もある。
仮定法現在については大西先生の本でも分かりやすく説明されており、当サイトでもこちらにまとめているので気になる人は一読して頂ければと思う。
lawyer
「弁護士」という意味の名詞。語源は、law(法律)+er(~する人)→「法律を扱う人」となり、冒頭の意味につながっている。細かい話だが、wで終わる単語にはerではなくyerを付ける。
なお、law(法律)という単語は、語根la(横たえる)を持っており「横たえられたモノ」ということ。ここから「セットされたもの」「課せられたもの」というニュアンスとなり前述の意味につながっている。同例文内でlegal(法的な)という形容詞が出てくるが、語源的にはlaw(法律)とは無関係となる。
recommend that…
「…を勧める」「…を推薦する」等の意味を持つ表現。この表現で使われている動詞recommendは「勧める」「推薦する」等の意味を持っており、語源は、re(強意)+commend(推薦する)→「推薦する」ということ。ここから、前述の意味につながっている。
対等な関係で勧めるというよりは、専門的な知識や経験を持っている人がそうでない人に勧めるというニュアンスがある。これについては下記のcommendについてを読んでもらえれば感覚的に納得できると思う。
commendについて
commendは「褒める」「推薦する」「委ねる」等の意味を持っているが、語源は、com(強意)+men(手)+d(与える)→「人の手に与える」ということ。ここから、①人に感謝を与える→「褒める」、②人にアドバイスを与える→「推薦する」、③人に仕事を与える→「委ねる」といった具合に冒頭の意味につながっている。
なお、commendの二重語としてcommand(命令)があるが、これは「指示を与える」ということ。いずれにおいても「より経験のある人」「より身分の高い人」が何かを与えるということが理解できると思う。
client
「依頼人」「顧客」「クライアント(サーバから情報を受けとるパソコン)」等の意味を持つ名詞。語源は、語根cli(傾く)を持っており「傾いて何かに寄りかかる人」ということ。ここから、①頼って寄りかかってくる人→「依頼人」「顧客」、②情報を頼って寄りかかってくるパソコン→「クライアント」といった具合に冒頭の意味につながっている。
日本語でも上述の意味でクライアントという単語を使っているので一度は耳にしたことがあると思う。なお、「顧客」という意味においてはcustomerという単語もあるが、clientは上述のように「依存している」というニュアンスがあるため、サービスやアドバイスを受ける業種の顧客に使われることが多い傾向がある。具体例を挙げれば、弁護士、会計士、コンピュータ関係等がある。なお、この例文では、弁護士の依頼人(顧客)という意味なのでclientがしっくりくる。
legal
「法律の」「合法の」等の意味を持つ形容詞(名詞の意味もある)。語源は、leg(集める)+al(形容詞語尾:関する)→「集めたものに関する」ということ。ここから「ルールを集める」といったニュアンスとなり、冒頭の意味につながっている。ドラマでリーガルハイ(legal high)というのが以前放送されていたので、知っている方は法律に関係する単語というのは何となく想像がつくと思う。
insurance
「保険」「保険業」「保険料」等の意味を持つ名詞。語源は、in(中に)+sure(確実な)+ance(名詞語尾)→「確実な状態に入れる」ということ。ここから「保険」というニュアンスとなり、冒頭の意味につながっている。日本語でも保険という意味でインシュランスという単語を使うことがあるので耳にしたことがある人も多いと思う。
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