DUO3.0例文解説メモ #468
DUO3.0例文の468本目です。
分詞構文を使った例文ですね。
全体
冒頭のInformed of her safety(彼女の無事を知らされて)は分詞構文の形となる。#111でも説明したように、2つの文章を繋ぐのに必要なのは接続詞だが、この接続詞を使わずに分詞(現在分詞または過去分詞)文章を繋げたものが分詞構文。別の見方をすれば、接続詞でつないだ文章から不要な部分(敢えて言う必要のない部分)を省いて簡略化した形ということ。結果、簡潔な表現が好まれる書き言葉によく用いられるという特徴がある。
その感覚を掴むため、エクササイズとして、この例文を接続詞を使った文章に無理やり直すと、Since he was informed of her safety, he breathed a sigh of relief.といった形になる。これを分詞構文にするには、接続詞を省略して動詞を分詞の形にして文章をつなげればよいので、He being(もしくはhaving been) informed of her safety, he breathed a sigh of reliefとなる。
ここで、最初のheはなくても分かるので省略(コンマ以下の主文の主語と同じなのでなくても意味が分かる)、さらにinformedという単語だけあれば、その前のbeing(もしくはhaving been)はなくても受け身であることは分かるので省略すれば、最終的にDUOの例文の形となる。
inform A of B
「A(人)にBについて知らせる」という意味の表現。この表現で使われている動詞informは「報告する」「(書き言葉)影響を与える」等の意味を持つ単語で、語源は、in(中に)+form(形)→「形の中に入れる」ということ。ここから、考えを形成させるといったニュアンスとなり前述の意味につながっている。
そのため、inform A of Bという形で「BについてA(人)を形の中に入れる」というイメージとなり意訳すれば冒頭の意味となる。なお、longmanにはフォーマルな単語として説明されており、of(関連)以外にもaboutが使われることもある。
breathe a sigh of relief
「胸をなでおろす」「ほっとする」等の意味を持つ表現。分解して考えれば、breathe(息をする)+a sigh(ため息)+of(関連)+relief(安心)→「安心に関する溜息をする」となり意訳すれば冒頭の意味となる。
なお、この表現で使われている動詞breatheは、「息をする」「(息・煙等を)吐く」「(空気を)吸う」等の意味を持つ単語で、語源は臭いを嗅ぐことに由来する。ただ、名詞形のbreath(ブレス、呼吸)が日本語でも日常的に使われているため、その動詞形として覚える方が語源アプローチよりも楽だと思う(発音は随分異なるので要注意)。breathe a sigh of reliefという形でlongmanにも登録されている表現なので、例文暗唱を通じてこの形で頭に入れておけばよいと思う。
relief
「安心」「安堵」「緩和」「救済」「控除」「交替要因」「解放」等の意味を持つ多義語の名詞。語源は、動詞relieve(~を和らげる)が名詞化されたものとなっており、re(強意)+lieve(軽くする)→「何かを取り除いて軽くする」というイメージになる。
reliefはこのイメージの名詞形となるため、①不安を取り除くこと→「安心」「安堵」、②苦痛を取り除くこと→「緩和」、③貧困を取り除くこと→「救済」、④税負担を取り除くこと→「控除」、⑤負担を取り除く人(=救済する人)→「交替要因」、⑥支配を取り除くこと→「解放」といった感じで冒頭の意味につながっている。
スペルが少し分かりにくいが、前の例文で説明したrelevant(関係のある)も似たような語源となっているので読み返してもらうと単語のつながりが強化されると思う。なお、野球でお馴染みのリリーフピッチャー(打ち込まれたり、疲れたりした投手を救援するために交替する投手)は⑤の意味となる。
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