DUO3.0例文解説メモ #131
DUO3.0例文の131本目です。
文法的には「分詞の後置修飾」が使われている文章となります。
分詞の後置修飾についても大西先生の本に分かりやすく書かれています。
a number of…
「多くの…」「いくらかの…」という意味の表現。この例文の場合は前者の意味で使われているが、多いのか、少ないのかがイマイチピンと来ない表現。表現のための実践ロイヤル英文法には次のような説明がある。
たとえば、「喜んだ人が何人かいた」には、some、a number of、a few、several のどれでも使えるが、Some people were happy. とすると「喜んだ人もいた」といった感じになり、A few people were happy. とすると「喜んだ人もいたが、大した数ではなかった」といった感じになる。この2つに対して A number of people were happy. と Several people were happy. はどちらも「喜んだ人は〔数人しかいなかったが、それでも〕意外と多かった」といった感じで、「喜んだ人も結構いましたよ」というような場合によく使われる。
表現のための実践ロイヤル英文法
私見になってしまうが、fewとa fewの違いで説明したように冠詞aには「そこに存在する」というニュアンスがあるので、a number of…という形で「そこに数が存在する」ということ。そして、文脈によっては「多くの…」という意味になるのではないかと推測。
ただし、明示的に「多くの…」という場合は、後述の例文にもあるように、a vast/large number of…といった具合にvastやlargeを追加して表現する(もしくはmany、a lot ofという表現にする)。そのため、a number of…で「多くの…」という意味になる場合は、 絶対数は少ないが予想外に多いという状況になるのではと推測。ちなみに、the number of…という形にすると「…の数」という全く違う意味になるので要注意。
factor
「要因」「因子」「係数」等の意味を持つ名詞(動詞の意味もある)。語源は、fac(作る)+or(人を表す接尾辞)→「何かを作るもの」ということ。
ここから、①結果を作るもの→「要因」、②生物学で何かの働きに重要な作用を及ぼすもの→「因子」、③結果を算出するために掛けるもの→「係数」といった具合に冒頭の意味につながっている。
discourage A(人) from B
「A(人)にBするのを止めさせる」という意味を持つ表現。この表現で使われている動詞discourageは「行為を止めさせる」「がっかりさせる」等の意味を持っており、語源は、dis(離れる)+courage(勇気)→「勇気から離れる」ということ。ここから「落胆させる」「思い留まらせる」といったニュアンスとなり、前述の意味につながっている。
そのため、discourage A from Bという形で「AがBをする勇気をなくさせる」となり、意訳すれば冒頭の意味となる。なお、Bには対象となる行為が来て、その起点から止めさせるというニュアンスになるため、前置詞from(起点)と相性が良いのが感覚的にも理解できると思う。
この例文では前の例文#130同様に分詞の後置修飾という形で使われている。分詞の後置修飾を使った適当な例文を作れば、The man drinking at the bar is one of my friends.(そのバーで飲んでいる男性は私の友達です)という文章で赤字部分がmanを修飾しているということ。
invest in…
「…に投資する」「…を買う」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、invest(投資する)+in(範囲)→「…という範囲に投資する」となり、冒頭の意味につながっている。感覚的には、invest A in B(BにAをつぎ込む)のAが省略された形(Aはお金になるので明示する必要性がない)と考えると理解しやすいと思う。なおlongmanには、日常ではput money in/into…という表現の方が多用されるとの説明がされている。
investの深堀
この表現で使われている動詞investは「投資する」「つぎ込む」等の意味を持っており、語源は、in(中に)+vest(服を着る)→「服を着せる」ということ。当時は「衣服=権力や地位の象徴」という構図があったため、「財産、権利を与える」「任命する」といった意味を持っていた。ただ、この意味は次第に薄れていき「投資する」「つぎ込む」といった意味となっている。
どのような流れでこのような意味合いになったのかがちょっと調べきれなかったが「何かを着せて別のものにする(お金を別のものにする)」という感覚から来ているのではないかと推測。なお、vest(服を着る)は日本語でもベスト(チョッキ?)という意味で使っているので、そこから連想しても良いと思う(比較的メジャーな単語だと思うので語源からアプローチして感覚と紐付けする必要はないように思う)。
stock
「在庫」「株」等の意味を持つ名詞(他品詞の意味もある)。語源としては次の二つの説があるらしい。
①切り株説:stockには古くから「切り株」という意味があり、切り株から生えた枝がやがて大きく成長するというイメージをかぶせて「お金が増える」という意味 や「やがて枝分かれして分配する」というイメージが株式とつながって「株」という意味になった
②蓄える説:stockにはもともと「蓄える」という意味があり「在庫」という意味合いでも使用され、「多額のお金」 という意味も追加され「お金を蓄えるもの」というニュアンスが「株」につながった。
どちらの流れで紐付けてもよいと思うが、日常的に使われる単語となるので英語の学習を継続していれば自然と身に付く単語になると思う。
YouTube動画版
動画版も作ってみました。宜しければ、チャンネル登録お願いします。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません