DUO3.0例文解説メモ #403
DUO3.0例文の403本目です。
be about to do…when~(…したらその時~)という構文が使われてます。
be about to do…when~
「…したらその時~」「…しようとする直前に~」という意味の表現。高校レベルの構文集では必ず触れられている表現だと思う。便宜上、最初にbe about to do…、次にwhen~という順番で説明していく。
まず、be about to do…だが、この表現のコアになっているaboutは「近い周囲」というニュアンスを持つ単語になるため「to do…することが近くにある」→「…するところである」「…しようとしている」等の意味を持つ表現となる。似たような意味を持つ表現にbe going to do…があるが、aboutの持つ「近い周囲」というニュアンスのため、be about to do…の方がより近接した未来を表し、be just about to do…とjustを入れて切迫感を表すことも可能となる。
次にwhen~だが、これは説明するまでもないと思うが「~するとき」という意味になる。そのため、この例文のwhen前後で文章を区切って考えれば、He was about to commit suicide by swallowing poison(彼は毒を飲んで自殺するところだった)+when he thought better of it(彼が思い留まったとき)となり、全体で「彼が思い留まったとき、彼は毒を飲んで自殺するところだった」となる。そして、これを意訳すれば冒頭の意味になることが分かると思う。かなりメジャーな構文で、最重要構文540や暗唱用例文300でもそれぞれ一文ずつ掲載されている。個人的には上述した内容を理解しつつ例文暗唱を通じて体にその感覚をしみ込ませてしまうのがよいと思う。
commit
「犯す」「誓う」「全てを捧げる」「収容する」等の意味を持つ動詞。語源は、com(一緒に)+mit(送る)→「一緒に送る」ということ。ただ、ここから冒頭の意味に至るまでにかなり意味が変わっているようなので、正直語源イメージに沿った紐付けはできなかった。
ここからは完全なこじ付けになるが、comを強意と捉えて「何かを完全に送り込む」というイメージで次のように考えるとよいと思う。そうすれば、①罪や悪事を完全に送り込む→「犯す」、②自身の全てを送り込む→「誓う」「全てを捧げる」、③人を場所に完全に送り込む→「収容する」といった具合に冒頭の意味に一応紐付けることができる。
少し雑談になってしまうが、ライザップでお馴染みの「結果にコミット」というのは「必ず結果を出す」「結果に責任を持つ」という意味。上述の意味で言えば「誓う」に該当するが、結果に全てを送り込むというイメージを想像すれば自ずと意味は理解できると思う。また、この例文にあるようにcommit suicideで「自殺する」という表現になるので、これはこのセットとして覚えてしまうのがよいと思う。
suicide
「自殺」「自殺行為」等の意味を持つ名詞(動詞の意味もある)。語源は、sui(自身)+cide(切る)→「自身を切る」というイメージから冒頭の意味につながっている。
なお、語根sui(自身)は三人称の再帰代名詞から来ており、英語で言うところの-selfに相当する単語。参考までにポルトガル語であれば、Andre lava Andre(アンドレはアンドレを洗う)と言わずに、三人称の再帰代名詞seを使って、Andre se lava(アンドレは自分自身を洗う)という風に表現する。そのため、suiはポルトガル語で言うところのseとなる(ヨーロッパ圏の言語知識のある方であれば似たような単語があると思う)。
また、語根cide(切る)については、後の例文で説明するdecide(切って離す→決定)でも使われているので、そこから意味を容易に想像できると思う。
swallow
「飲み込む」「(話などを)うのみにする」等の意味を持つ動詞(名詞の意味もある)。語源は、swal(飲食する)という語根に由来しているが、覚えてもあまり応用が利かないため、単語として意味を覚えてしまった方がよいと思う。なお、この単語は食べ物を飲み込む以外にも、(緊張で)唾を飲み込む、話の飲み込む(うのみにする)といった具合に比喩的な飲み込みにも使える動詞となっている。
また、冒頭で名詞としての意味もあると書いたが、動詞swallowとは別語源となり「燕(つばめ)」という意味を持っている。野球チームにヤクルトスワローズというのがあるので、swallow(燕)という知識は日本人であれば持っている印象があるので、名詞のswallow(燕)→「巣の中にいる子供に餌をやっている風景」→「子供が(餌を)飲み込む」=動詞のswallowといった形で無理やり紐付けしてしまうのも便宜上はありかもしれない(完全なこじつけになってしまうが)。
think better of it
「それを思い留まる」「それを考え直して止める」等の意味を持つ表現。ここでのofは「~に関して」という意味になるので、それを踏まえて直訳すれば「それに関してより良く考える」となり、これまで思っていたものを再考するといったニュアンスから冒頭の意味につながっている。longmanにもこの形で掲載されているので、例文暗唱を通じてこの表現を身につけてしまうのがよいと思う。
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