DUO3.0例文解説メモ #112
DUO3.0例文の112本目です。
ぱっと見、文構造が見えにくい文章です。
文構造をしっかり理解して暗唱することで自分のものにできると思います。
全体
倒置を使った文章になっている。日本語でも倒置が起きるときは感情の高まりや強調を表しており、この例文の場合はNo soonerが最初に来ていることから「全くくつろぐ暇がなかった」という部分を強調している。この文章の作り方だが、感情がフラットな文章で書けば、When I had sat back and relaxed, my wife asked me to do the chores. (私がゆったり座ってくつろいだ時、妻に雑用を頼まれた)という感じになると思う。
When I had sat back…とhadが入っているのは、雑用を頼まれる前に座ったということを明示するためで、文法的には大過去と呼ばれる(#070の例文でも大過去を使っているので忘れてしまった方は復習しておくと理解が深まると思う)。
ここで強調したいのは、①I had sat back and relaxed(イスにゆったり座ってくつろいだ)、②my wife asked me to do the chores(妻が雑用を頼んだ)というのが、sooner(すぐの比較級)ですらなく「ほぼ同時」ということ。そのため、①と②をthanで比較してno soonerという表現を使って、I had sat back and relaxed no sooner than my wife asked me to do the choresとなる。
そして、最も伝えたいno soonerを一番前に出すと、had I…という倒置が発生してこの例文の形となる(疑問文も疑問という感情から主語と動詞が逆になるので同じく「感情の高ぶり」でこの倒置が発生する)。なお、主に文章で用いられることが多い表現で、口語であればAs soon as I sat back…という形を使うケースが多い気がする。この辺りの倒置の説明については大西先生の本に分かりやすく説明されているので個人的には一読をお勧めする。
sit back
「ゆったりと座る」「傍観する」「手を出さない」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、sit(座る)+back(後ろへ)→「後ろへ座る」ということ。ここから、①椅子に深く座る→「ゆったりと座る」、②前ではなく後ろ側に座る→「傍観する」「手を出さない」といった具合に冒頭の意味につながっている。この例文では①の意味で使われており写真のようなイメージになると思う。
chore
「日々の雑用」「退屈で面倒なこと」等の意味を持つ名詞。daily chores(日々の雑用)、do the chores(雑用をする)といった形でよく使われるので併せて覚えてしまうとよいと思う。
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