DUO3.0例文解説メモ #544
DUO3.0例文の544本目です。
同意を求める付加疑問文を使った例文になります。
go so far as to do…
「…するところまで行く」「…しさえする」等の意味を持つ表現。分解して考えれば、go(行く)+so(これほどまで)+far(空間的・時間的な広がり)+as(イコール)→「…するのと等しくなるところまで行く」となり、意訳すれば冒頭の意味となる。
この例文では、to do…の部分がto call me an idiot(私を馬鹿と呼ぶこと)となっており、直訳すれば「私を馬鹿と呼ぶところまで行く」となり、意訳すればDUOの和訳のような意味合いとなる。
なお、上記の説明で理解しにくい方は、so far(今のところ)、go too far(度を超す)、as far as A is concerned(Aについて言えば)等の説明を読み返して頂ければしっくりくると思う。
take back…
「…(発言など)を取り消す」「…(買った商品など)を返品する」「…(人)に昔を思い出させる」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、take(ひょいっと取る)+back(後ろへ)→「ひょいっと取って後ろに戻す」ということ。
ここから、①自分の発言をひょいっと取って後ろに戻す→「…(発言など)を取り消す」、②購入した商品をひょいっと元あった場所(店)に戻す→「…(買った商品など)を返品する」、③人をひょっと取って後ろに戻す→「…(人)に昔を思い出させる」といった具合に冒頭の意味につながっている。なお、この例文では①の意味で使われている。
serves you right!
「自業自得」「ざまあみろ」「当たり前の報いだ」等の意味を持つ口語表現。この表現で使われているserveは「給仕する」「役に立つ」「務める」等の意味を持つ動詞で、語源は、servant(召使い)に由来している。召使いは、主人に仕えて奉仕する人のことを指し、そこから前述した「給仕する」「役に立つ」「務める」という意味につながっている。なお、DUOの例文内には語根serve(仕える)を持つ単語が多々出てきているので、語根と紐付けて覚えてもよいと思う。
少し脱線してしまったが、同表現は略さずに書けば、It serves you right for doing…となり、直訳すれば「…することに対して自分に正しく仕える」となる。そして、これを意訳すれば冒頭の「当たり前の報いだ」という意味になるのが分かると思う。
フレーズ的に使われる表現となるため、あれこれ考えるよりは状況を想像しながら例文暗唱を通じて、感覚との紐付けを意識しながら覚えてしまうのがよいと思う。なお、前の例文で出てきたdeserve(~に値する)という単語も復習しておくと単語と語源のつながりが強化されると思う。
provoke
「(感情・反応などを)引き起こす」「(人を)挑発する」等の意味を持つ動詞。語源は、pro(前に)+voke(呼ぶ)→「前に呼ぶ」ということ。ここから、対象の行動や感情を前方に呼びかけるというようなニュアンスとなり、冒頭の意味につながっている。なお、語根voke(呼ぶ)を持つ身近な単語としては、少しスペルが異なるが、voice(声)やvocal(ボーカル)等がある。
…, didn’t you?
「~だろう?」と同意を求める付加疑問文の表現。既に#062、#255、#375で出てきており説明済みとなるので、一般的な説明はそちらを参照してもらいたい。この例文の場合は、肯定文に否定形の付加疑問文didn’t youを付加して、相手に選択を求めるているということになる(肯定 or 否定の選択)。付加疑問文の語尾が上がれば、尋ねる気持ちが強くなり、逆に下げれば、自信をもっており念押しするニュアンスとなる。
この例文の音声を聞くと、You provoked her, didn’t you?の付加疑問文末尾は上がっているので、尋ねる気持ちが強いということ。話し手は聞き手側に非があると思っており、そうだねよ?と尋ねている形になるのだと思う。
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