DUO3.0例文解説メモ #012
DUO3.0例文の12本目です。
文法用語で複合形容詞というのが出てきます。
この例文ではcome outという句動詞が出てきます。句動詞は「基本単語の意味」×「前置詞/副詞の意味」で広がりを考えると掴みやすいです。その際、XMIND(無料)というマインドマップソフトが個人的はお勧めです。自分もそれでビジュアル化してます。
up-to-date
「最新の」「現代的な」等の意味を持つ形容詞。分解して考えれば、up(上に)+to(到達)+date(日付)→「一番上の日付の」ということ。「一番上」=「新しい」となり冒頭の意味につながっている。
なお、英語にはこのように単語間をハイフンでつないで全体を形容詞化する用法があり、これを複合形容詞という。後の例文で出てくるwell-known(良く知られた)、sixty-year-old(60歳の)、self-made(自力で出世した)も複合形容詞となるので時間がある人はそちらの例文も先読みしてみるとよいと思う。
dateについて
dateの語源は、given(与えられる)に由来している。もともとはローマの習慣で「書き物の最後に日付を付けてメッセージを与えた」ということから、メッセージ本体ではなく「与えられた日付」に焦点がシフトした単語となる。dateを含む表現としては、out-of-date(時代遅れ)やto date(今まで)等があるが、文脈や前提によってdate(与えられた日付)は「今」「今日(こんにち)」といったニュアンスとなるのでこれらの表現もしっくり来ると思う。また、セールス用語で、YTD(Year-To-Date:今年の今日までの売上 )、MTD(Month-To-Date:今月の今日までの売上 )というのがあるが、これもto date(今まで)が分かれば理解できる表現となる。
edition
「(刊行物の)版」「(雑誌等の)号」「(ニュース番組等の)放送分」等の意味を持つ名詞。語源は、ex(外に)+di(与える)+tion(名詞語尾)→「外に出す」ということ。ここから、①あるタイミングで外に出したもの→「(刊行物の)版」「(雑誌等の)号」、②特定の日にテレビを通じて出したもの→「(ニュース番組等の)放送分」といった具合に冒頭の意味につながっている。
なお、paperback edition(本で出版されたもの)といった形式に対しても使われることがある。似たような意味を持つ単語にversion(版)があるが、こちらはver(回転)+sion(名詞語尾)→「向きを変えたもの」ということ。使用例としては、English version(英語版=言語を英語に変えたもの)とかSoftware version(ソフトウェアの版=修正や改良する方向に変えたもの)といったものがある。
encyclopedia
「百科事典」という意味を持つ名詞。語源は、en(中に)+cycle(円)+pedia (教育)→「教育という循環の円に入れる」ということ。ここから、一般的な教育を意味するようになったが、これが「学習するときに参照するもの」といった意味合いに変化して冒頭の意味になっている。身近な例としては、wikipedia(インターネット百科事典)があるので、比較的意味がイメージしやすい単語だと思う。
なお、wikipediaは、wiki(ハワイ語で速い)とencyclopedia(百科事典)をかけて作られた造語となる。
will
willの基本イメージは「意思」と「予測(確信度の高い)」となり、ここでは後者の意味となる。おそらく、何らかの形で最新版が出るという情報を入手しており、確信をもって発言している状況になると思う。この辺りの感覚的な説明は大西先生の本に分かりやすく書かれているので一読をお勧めする。
come out
「明らかになる」「出版される」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、come(来る)+out(外に)→「外に出てくる」ということ。ここから「見えないものが出てくる」といったニュアンスとなり、冒頭の意味につながっている。
なお、前例文#011ではpublishを使っていたが、この例文ではcome outを使っている。意味としては同じとなるが、句動詞の方がカジュアルな印象となる(詳細はこちらの記事にまとめています)。come outに限らず句動詞は多義語となるケースが多いので、根本の意味・イメージをしっかりと把握しておき、そこから具体的な意味にイメージを展開する癖を付けるとよいと思う。参考までにcome outをマインドマップ風にまとめた図を掲載しておく。
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