DUO3.0例文解説メモ #093

DUO3.0例文の93本目です。
この例文で出てくるon account of…は「…のために」という意味を持ち、ネガティブな状況で使われる印象があります。
accountは多義語となります。そのため、on account of…(…のために)という丸暗記ではなく、accountを語源から深堀して上述の意味につなげることを意識すると記憶にも定着しやすいと思います。

flight to…
「…行きのフライト」という意味を持つ表現。分解して考えれば、flight(フライト)+to(方向・到達)→「…に向かって到達するフライト」ということ。そのため、色んな所を経由するのではなく、そこに直行するフライトですよということ。
ちなみに、新幹線や電車でも英語のアナウンスがされるようになってきているが、This train is bound for Tokyo.(東京方面に向かいます)のような表現から分かるように、「~方面」というのは前置詞forで表す。新幹線や電車は路線上に色んな駅があり、目的駅は人によって違うので、forの方面に向かう電車ですよということ。
それに対して、flight to…というのは、…に向かって到達する直行フライトですよということ。この辺りの使用例からも前置詞toとforの違いが感じられる。以上のような内容を踏まえて、空港や駅の電光掲示板を注意して見てみるのも個人的に面白いと思う。ちなみに、どこかを経由してということであれば後の例文で出てくるviaを使ったりする。
Vienna
オーストリアの首都ウィーンのこと。発音記号で書くと、/viˈenə/となり、カタカナで書くとヴィエナのように聞こえる。
on account of…
「…のために」「…の理由で」という意味を持つフォーマルな表現。この表現で使われている名詞accountは「収支計算書」「報告」「説明」「口座」「(ユーザ)アカウント」「得意先」等の意味を持つ多義語となるが、語源としては、ac(~の方へ)+count(計算、カウント)→「何かを計算に入れる」ということ。
ここから、主にお金関係の計算や記録に使われるようになり、①お金の収支を計算した記録→「収支計算書」、②対象となるものを計算(考慮)に入れて出来た記録→「報告」、③どのように計算に入れたのかということ→「説明」、④お金を計算して管理するためのもの→「口座」、⑤ユーザを計算に入れて(サービスの対象に入れて)管理するためのもの→「(ユーザ)アカウント」、⑥売上として計算に入れる対象→「得意先」という具合に前述した意味につながっている。
以上のことを踏まえて、<on account of…>という表現を考えれば「...を計算の対象に入れて」といったイメージとなり冒頭の意味につながるのが分かると思う。なお、longmanには問題や課題などのネガティブなニュアンスで使われることが多く、それ以外の場合はbecause ofを使うことが多いとの説明がある。
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