DUO3.0例文解説メモ #461
DUO3.0例文の461本目です。
語根dict(言い渡す)は、dictator(独裁者)、predict(予言する)、contradict(反論する)といった単語に使われています。
jury
「陪審」「陪審制度」「審査員団」等の意味を持つ名詞。語源は、語根ju(法律)を持っており、民間から選ばれた陪審員(juror)が有罪か無罪かの評決を行う制度を指している。また、裁判だけではなく競技会にも使われるようになり、冒頭で挙げた「審査員団」という意味も持つようになっている。
少し脱線するが、陪審制度は日本でも昔取り入れられていたが、戦時中に廃止されて今は裁判員制度が代わりに導入されている(lay judge systemと表現されることが多く、lay(素人の)という意味)。この辺りの詳細を知りたい人は、ネット検索すれば参考になるサイトが多々あるのでそちらを参照してもらいたい。
guilty
「後ろめたい」「有罪の」等の意味を持つ形容詞。名詞guilt(罪悪感、有罪)が形容詞化されたもので、もともとは、debt(借金)という意味で使われていたらしい。語源が少し不明確なところもあるが、借金というニュアンスから冒頭の意味を持つ形容詞につながっているのは想像できると思う。ちなみに、guilty(有罪の)の対義語は、前の例文で出てきたinnocent(無罪の)となる。
verdict
「(陪審による)評決」「(公的機関による)裁定」等の意味を持つ名詞。語源は、ver(真実)+dict(言い渡す)→「真実を言い渡す」ということ。ここから、オフィシャルな判決や決断というニュアンスになり冒頭の意味につながっている。
なお、語根ver(真実)を持つ身近な単語としてはvery(とても)がある。veryは「非常に」「とても」等の意味を持つ単語として広く知られているが、根本にあるのは「本当に」「まさに」といった「真実」に関する感覚となる。そのため、very difficult(まさに難しい→非常に難しい)、very much(まさに良い→とても良い)ということ。on the very date(まさにその日)という表現も語根ver(真実)という感覚で紐付けておくと理解できると思う。
また、語根dict(言い渡す)に関しては、dictator(独裁者)、predict(予言する)、contradict(反論する)といった単語に使われているので気になる人は読み返してみるとよいと思う。
give rise to…
「…を引き起こす」「…を生じさせる」等の意味を持つ表現。分解して考えれば、give(与える)+rise(上昇、始まり)+to(方向)→「…の方へ始まりを与える」ということ。ここから、何かを生じさせるというニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
なお、longmanには好ましくないことが起こる時に使われるフォーマルな表現との説明がされている。好ましくないことに対して使われるのは「意図せず始まりを与えてしまう」といった感覚があるからではないかと思う。同じような意味を持つ単語は多々あるが、ここにニュアンスの差がまとめられているので気になる方は一読してみるとよいと思う。
widespread
「広範囲に渡る」「広い」等の意味を持つ形容詞。語源は、wide(広い)+spread(広がった)→「広く広がった」となり冒頭の意味につながっている。
debate
「論争」「討論」「ディベート」等の意味を持つ名詞(動詞の意味もある)。語源は、de(完全に)+bate(=beat:叩く)→「完全に叩く」→「完全に打ち負かそうとする」ということ。ここから、議論でお互いの意見を言い合うといったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
日本語でもディベート(ある主題について異なる立場に分かれ議論すること)という単語が比較的浸透していると思うので敢えて語源まで遡って紐付けする必要はないと思う。
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