DUO3.0例文解説メモ #462
DUO3.0例文の462本目です。
sentenceは「文」という意味で知られてますが、動詞で「判断を下す」という意味を持ってます。
plead for…
「…を嘆願する」「…を請う」等の意味を持つ表現。動詞pleadは「申し立てる」「嘆願する」「懇願する」等の意味を持っており、語源はpleaseと同じ語根plea(喜ばせる)を持ち、「双方を喜ばせるもの」→「双方が合意するもの」といった流れからラテン語で「訴訟」という意味となった単語。そして、ここから法廷で「申し立てる(主張する)」といった意味で使われ始め、それが法廷外でも使われるようになり前述の意味につながっている。
そのため、plead for…という形で、plead(主張する)+for(目的・目標)→「…を求めて主張する」となり冒頭の意味につながっている。なお、longmanには心の底から感情的に求めるといった説明がされているので、法廷の場で一生懸命主張しているような様を思い浮かべるとよいと思う。
mercy
「慈悲」「情け」等の意味を持つ名詞。語源は、ラテン語のmerces(報酬)に由来しており、(キリスト紀元に)報酬は神様が人々を救いたいという慈悲により与えられるものという概念があったことから、「褒美」→「慈悲」と派生して冒頭の意味につながっている。なお、この例文の和訳では情状酌量(裁判官などが諸事情を考慮して刑罰を軽くすること)と訳されている。
ちょっと脱線してしまうが、フランス語では「ありがとう」をmerci(メルシー)というが、これは報酬に対して感謝する気持ちを表すということだと思う。
A is sentenced to B
「AにBの判決が下される」という意味の表現。この表現で使われている動詞sentenceは「判決を下す」という意味を持っており、語源はsenseと同じで「感じ取る」ということ(忘れてしまった方はリンク先の説明を読み返してもらいたい)。ここから、感じ取った内容について「意見を言う」「判断する」といった意味に派生し、法的な判決や刑罰について使われるようになり前述した「判決を下す」という意味につながっている。
そのため、sentence A to Bという形で「A(人)にBという判決を下す」というような意味になるが、通常、この例文のように受動態として使われ、A is sentenced to Bという形で「AはBという判断を下される」という冒頭の意味となる。日常会話で使うような表現ではないが、ニュースや新聞でたまに見聞きする表現となるのでこの例文暗唱を通じて覚えてしまうのがよいと思う。
ちなみに、名詞sentenceは「文」という意味で広く知られた単語となるが、この意味は語源的には比較的新しいものとなる。動詞の意味である「判決を下す」から、名詞としては「判決」「刑」といった意味を持っているが「判決」→「きっちりとした内容」→「文法的に完成されたもの」→「文」といった具合に意味が派生している。
crime
「犯罪」「罪」「恥ずべき事」等の意味を持つ名詞。語源は、語根crim(ふるいにかける)を持っており、ここから、「法廷で判決を下すこと」→「判決を要すような違法行為」といった具合に意味合いが派生して冒頭の意味となっている。
また、法律以外の良くない行為に対しても使われるようになり、「恥ずべき事」という意味につながっている。前の例文で出てきたdiscrimination(差別)やconcern(考慮する)も同じ語根を持つ単語となるので、説明を読み返してもらえると語源の紐付きが強化されると思う。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません