DUO3.0例文解説メモ #084
DUO3.0例文の84本目です。
文章としては、ingenious(独創的な)、sensible(賢明な)という2つの形容詞がsolution(解説策)を修飾している形となります。そして、andの後ろには主語であるheが省略されています。
come up with…
「…を思いつく」という意味の句動詞。分解して考えれば、come(来る)+up(出現)+with(一緒に)→「何かと一緒に出現する」ということ。ここから、あれこれ考えているときにアイデアが出現するといったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。下図のようにアイデアが上に(up)来るようなイメージで覚えておけばよいと思う。
ingenious
「独創的な」「頭の良い」等の意味を持つ形容詞。語源は、in(中に)+genius(天才)→「天才の中にある」ということ。ここから「非常に賢明な」といったニュアンスとなったが、それが弱められて「独創性のある」といった意味合いとなり冒頭の訳につながっている。
更に、genius(天才)という単語を語源に分解すれば、gen(生まれる)+ious(形容詞語尾:特徴)→「生まれつきの特徴」となり、ここから「生まれ持った力」→「天才」といった流れになっている。
ただ、genius(ジーニアス)という有名な英和・和英辞典があり、比較的周知された単語となるので敢えて語源まで遡って紐付けする必要はないと思う。個人的には、天才は人と違う発想をするので、ingeniousは「独創性がある」「利口な」といった意味を持つという連想の仕方でもよいと思う。
sensible
「賢明な」「分別のある」「(衣服や靴等が)実用的な」等の意味を持つ形容詞。語源は、sense(感覚)+able(~できる)→「感じ取ることができる」ということ。ここから「感じ取って常識的な判断をすることができる」といったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
なお、「(衣服や靴等が)実用的な」という意味については、ファッション性ではなく実用面を常識的に判断してといった内容になると思う。また、似た形容詞に後の例文で出てくるsensitive(敏感な)があるが、こちらはsense(感覚)+ive(性質)→「感じ取る性質がある」→「敏感な」といった流れになる。
immediately
「すぐに」「直ちに」等の意味を持つ副詞。語源は、im(否定)+medi(中間)+ate(形容詞語尾)+ly(副詞語尾)→「中間を否定する」ということ。ここから「何も中に入れず直接に」といったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。なお、longmanには、日常会話ではright awayを使うことが多いとの説明がされている。
put A into practice
「A(計画・考え等を)実行する」という意味の表現。分解して考えれば、put(置く)+A+into(中に)+practice(実践)→「Aを実践の中に置く」となり冒頭の意味につながっている。なお、practiceというのは練習、訓練という和訳が一般的だと思うが、実践、実行、習慣という訳もある。語源から追ってみようと思ったがあまりしっくりこなかったのでlongmanの定義を切り口に考えてみる。
longmanには、put something into practiceという形で登録されており、「アイデアや計画を実際にスタートし、それが効果的かどうかを確かめる」との説明がされている。ただ実践・実行するだけでなく、それが効果的であるかどうかというのがこの表現のポイントに感じる。
話が少し変わるが、物理の世界で理論と実践というのは、theory and practiceと言う。目の前の現象をよく観察し、その原理(理論)を考え、それが正しいかどうかを実践(実験)して確かめる。実践(実験)結果が理論に合わなければ理論自体が間違っているか、それとも実践(実験)が上手くいってないかのどちらかとなり、それを何度も繰り返して今の物理学ができている。
以上のことから考えると、longmanの説明にある「効果的であるかどうかを確かめる」という部分も理解できるし、実践を繰り返すという行為から、practiceが練習、訓練、習慣という意味に派生するのも納得がいく。長々書いてしまったが、この例文では、考え付いたアイデアが本当に上手くいくかどうかは分からないので、それをすぐに検証するというニュアンスでput it into practiceを使っているのではと思う。
YouTube動画版
動画版も作ってみました。宜しければ、チャンネル登録お願いします。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません