DUO3.0例文解説メモ #449
DUO3.0例文の449本目です。
affairは色々な意味を持つ多義語ですね。
according to…
「…によれば」「…に従って」「…次第で」等の意味を持つ表現。文法的には、前の例文で出てきたstrictly speaking(厳密に言えば)と同じく、慣用的に使われる独立分詞構文の一つとなる。
この表現で使われているaccordingは動詞accordの現在分詞形で、語源は、ac(~の方へ)+cord(心)→「(自身の心を)相手の心の方へ持っていく」ということ。ここから、①相手に許可や敬意などを与える、②人やモノと一致させる(調和する)、といった意味を持つ動詞となっている。そのため、according to…という形で「…に合わせて」「…に同意して」というようなニュアンスとなり意訳すれば冒頭の意味につながるのが分かると思う。
なお、accordを使った身近な単語としては、アコーディオン(accordion)という楽器があるが、これは和音(音高の異なる楽音を同時に鳴り響かせたときに生じる合成音)が出せる楽器という意味。複数の音を同時に鳴らした合成音という部分がaccordの持つ「…に合わせる」という意味に通じているのが理解できると思う(名詞のaccordには和音という意味もある)。また、契約書を読む機会が多い人は、in accordance with…(…に従って)という表現をよく目にすると思うし、副詞形のaccordingly(それに応じて)という単語もたまに文章で見かけることがあると思う。
説明が長くなってしまったが、上述で説明したように「相手(対象)の心に合わせて」といったニュアンスとaccordの紐付けを意識しながら、例文暗唱に取り組むとよいと思う。
survey
「調査」「測量」「概説」等の意味を持つ名詞(動詞の意味もある)。語源は、sur(越えて)+vey(見る)→「越えて見る」ということ。個人的には、全貌が良く分からないものについて「その概略を知るために対象を越えて上から見渡す=俯瞰する」といったイメージで紐付けておくとよいと思う。
そしてここから、①みんなの意見や世論を俯瞰すること→「調査」、②土地を俯瞰すること→地図を作ること→「測量」、③(比喩的に)文章を俯瞰したもの→「概説」といった具合に冒頭の意味につながっているのが理解できると思う。
three in five people today
「今日(こんにち)の5人中3人」という意味。定型表現ではないが、主語が長いので補足的な説明としてここで解説をする。
少しくどい内容になるが、todayを除いたものを略さず書けば、three people in five peopleとなり、これを分解して考えれば、there people(3人)+in(範囲)+five people(5人)→「5人という範囲の中の3人」ということ。
次に、todayについてだが、品詞は副詞となり名詞の後置修飾のような形で使われている。具体例を挙げれば、young people today(今日の若者)、climate here(ここの気候)といった具合に、形容詞のように働き後ろから修飾しているということ。ちなみに、このtodayを末尾に持っていけば文章全体を修飾することになる。
indifferent
「無関心な」「ぱっとしない」等の意味を持つ形容詞。語源は、in(反対)+different(異なる)→「異ならない?」となるが、これだと冒頭の意味につながらないのでdifferentをさらに分解して考える必要がある。前の例文で出てきたdiffer(異なる)のところで触れたように、differentは、dif(離れる)+fer(運ぶ)+ent(現在分詞語尾)→「離して運んでいる」ということ。
以上を踏まえた上で、indifferentを再考すれば「離して運んでいない」→「他のものと分けて考えてない」ということになる。ここから、①他のものと分けて考える理由がない→「無関心な」、②他のものと分けて考える必要がない→「ぱっとしない」といった具合に冒頭の意味につながっている。
また、differ(異なる)のところで「離れるように運ぶ」という語源イメージから、前置詞としては起点を表すfrom(~から)と相性が良いと説明した。一方で、indifferentは辞書を引けば分かると思うが、indifferent toという形で掲載されていることが多く、to(方向)と相性が良いと言える。
これは、be indifferent to…で「…の方向に向かって分けて考える必要がない」→「…に無関心である」と考えれば納得できると思う。最後にこの例文に沿って考えれば、are indifferent to foreign affairsという形で「外交問題に向かって分けて考える必要がない」→「外交問題に無関心である」ということになる。
affair
「(複数形で)情勢」「(複数形で)事情」「事件」「浮気」等の意味を持つ名詞。語源は、af(~の方へ)+fair(する)→「何かをする(to do)」ということ。
語源イメージがかなり曖昧なのでちょっと確証はないが、①単数形で出来事→「事件」、②複数形で色んな出来事をまとめて→「情勢」「事情」、③異性関係の出来事→「浮気」という具合に冒頭の意味につながっているのだと思う。affairについてはちょっと漠然としているので、いくつかの例文を通してその語感を磨いていくしかないと思う。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません