DUO3.0例文解説メモ #074
DUO3.0例文の74本目です。
「嘘も方便」という諺を知らなかった人は日本語の勉強にもなります。
英語を勉強していると、意外と日本語の勉強になることも多々あります。
全体
日本語の勉強になってしまうが、嘘も方便というのは「ものごとがスムーズに運ぶためには、嘘が必要なこともある」ということ。元々は、ある老人の家が火事になり、その中で何人かの子供たちが遊んでいたので、老人が危ないから早く逃げるように言ったが、子供たちは耳を貸さなかったので「外に出ればお前たちの欲しがっていたものがあるよ」と言って連れ出したという例えに由来しているらしい。
英文にすると「目的が手段を正当化する」「目的さえ達成できれば手段は問わない」という文章になる。
as
「~だから」「~するとき」「~のように」等の意味を持つ接続詞。こちらで説明しているように基本イメージは「イコール」となる。そのため、この例文に沿って考えれば「諺が言っている」=「目的が手段を正当化する」ということ。そして、このイコールを成立させるためにはasは「~ように」という意味になり、最終的にDUOの和訳となる。
proveb
「格言」「ことわざ」等の意味を持つ名詞。語源は、pro(前に)+verb(言葉)→「前に出された言葉」ということ。ここから「公に周知された」といったニュアンスとなり、冒頭の意味につながっている。
なお、verbは動詞という意味だが、verbal communication(バーバルコミュニケーション)が口頭でのやり取りを意味するので、ここからverb(言葉)を連想するのが良いと思う。ただ、proverbは基本的に「ことわざ」「格言」といった意味になるので語源に紐付けずにそのまま覚えてしまってもよいと思う。
go
「行く」「言う」等の意味を持つ動詞。基本動詞の一つとなるので色んな意味を持っているが、ここでは「言う」という意味で使われている。これは「進行する」というイメージが「何かを言う」ということにつながっているためとなる。一般的にはsayよりもカジュアルな表現となる。基本動詞のニュアンスについては大西先生の本に詳しく載っているので気になる人は一読をお勧めする。
justify
「正当化する」「弁明する」等の意味を持つ動詞。語源は、jus(法律)+ify(動詞語尾:はめる)→「法律にはめる」ということ。ここから、法律にはめて正当に扱うといったニュアンスになり、冒頭の意味につながっている。
語根jus(法律)を持つ単語としては、jury(陪審)、justice(正義)、judge(判断する)等の単語がある。ちなみに、justifyを使った諺としては、Circumstances may justify a lie(嘘も方便)もある。
means
「手段」「方法」等の意味を持つ名詞(複数形の場合は基本的にこの意味となる)。語源は、語根me(中間)を持っており「何かと何かの間に入るもの」ということ。ここから、目的を達成するための手段や方法といったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
同語根を持つ身近な例としてはmedia(媒体)があるが、これもデータを届けるという目的を達成するためにCDやDVDといった媒体を使うということ。また、meanには単数形の名詞として「平均値」といった意味もあるが、これも「中間」という語根に由来している。なお、後の例文で動詞のmean(意味する)も出てくるが、上述した語源とは別になるので混乱しないように要注意。
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