DUO3.0例文解説メモ #136
DUO3.0例文の136本目です。
undertake sweeping…を最初見た時は、undertakeが動名詞を取っているのだと思ってました。
in order to…
「…するために」という意味の表現。toだけでも伝えられるが、to不定詞には名詞的用法、副詞的用法、形容詞的用法があり、さらに副詞的用法の中にも「目的」「結果」「判断の根拠」「感情の原因」など文脈によって変わってくる。そのため「目的」であることを明確化するために、副詞的用法のto不定詞にin orderを付加した表現。
orderは#124で説明しているように色々な意味を持っているが、in orderで「順序の中で」ということ。そして、何の順序かと言うと、後続するto…の指し示す方向に行くための順序となる。少し分かりにくい説明になっていると思うので、この例文に沿って説明をする。
in order to…が文頭に出ているので、説明の便宜上、これを後ろに持っていけば、Japan must undertake sweeping deregulation in earnest in order to keep…となる。ここで、toの直前までを直訳すれば「日本は順序の中で大幅な規制緩和に真剣に着手しなければならない」となる。そして、to(指し示す)以下は「世界での競争力を維持する」となるので、全体で「世界での競争力を維持するのに向かって、日本は順序の中で大幅な規制緩和に真剣に着手しなければならない」ということ。意訳すれば「世界での競争力を維持するためには、色々な順序があり、その中でまずは大幅な規制緩和に真剣に着手しなければならない」となる。
少し長い説明になってしまったが、以上の説明から、in order to…という表現で「…するために」という目的を表す意味となる。また、longmanにはtoよりもin order toの方がフォーマルな表現となるため、文章でよく用いられるとの記載がある。
keep up
「(行為・活動等を)続ける」「(価値・水準等を)落とさないようにする」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、keep(保つ)+up(上に)→「上げて保つ」ということ。ここから、何かを下げずに上にあげた状態を保つといったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
competitiveness
「競争力」「競争心」等の意味を持つ名詞。語源は、competitive(競争の)+ness(名詞語尾)→「競争すること」となり、冒頭の意味につながっている。なお、competitiveは語源的にはcompetent(有能な)と同じとなるが、ゴルフのコンペ(競争)を知っていれば、それに性質を表す接尾辞-iveをつけたものとして覚えてしまうのが楽だと思う。
undertake
「引き受ける」「請け負う」「着手する」等の意味を持つ動詞。語源は、under(中に)+take(ひょいっと手に入れる)→「中に入れる」ということ。ここから、「(仕事、責任、義務等を)引き受ける」「約束する」といったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
なお、longmanにはformalな表現と書かれているので主に文章で使われる単語だと思う。underは下という意味で知られているが、昔はbetweenやamongのように「間」「中」という意味で使われていたらしい。同じような単語にunderstand(理解する)があり、under(中に)+stand(立つ)→「自分と相手の間に意識を置き、中立的に聴くことで客観的に理解する」ということ。
deregulation
「規制撤廃」という意味の名詞。語源は、de(離れる)+regulation(規制)→「規制から離れる」ということ。ここから、規制撤廃、規制緩和といったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
sweep
「一掃する」「(波や嵐等が)素早く通過する」等の意味を持つ動詞。語源は、switch(スイッチ)、swap(交換する)等でも使われている語根swi(回す)を持っていることに由来している。sweep自体は「回す」→「速く回す」→「サーッと何かが素早く通り過ぎる」ような感覚で理解しておけばよいと思う。完全なこじ付けになるがバッティングのswing(スウィング)の様から連想してもよいかもしれない。
なお、この例文で使われているsweepingは形容詞となり(元は動詞sweepの現在分詞)、(全体を)サーッと通り過ぎる→「大幅な」「全面的な」という意味で使われている。undertake sweeping deregulation(大幅な規制緩和に着手する)という意味だが、最初この表現を見たとき、undertakeが動名詞をとっていると勘違いしていた。
earnest
「熱心」「真剣」という意味の名詞(形容詞としての意味もある)。in earnestで、「真剣に」「本気で」という意味になる。スペルはちょっと違うが、アーネスト(Ernest)は英語圏における名前にも使われており、正直で信頼できるものを意味しているとのこと。Wikiに代表的な名前が載っている。ざっと見た限り、自分はアーネスト・ホーストぐらいしか知らなかった。なお、Etymology dictionaryによると語源はearnestと同じらしい。
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