DUO3.0例文解説メモ #260
DUO3.0例文の260本目です。
adequate
「適切な」「十分な」「妥当な」等の意味を持つ形容詞。語源は、ad(~の方へ)+equa(等しい)+ate(現在分詞末尾:状態)→「何かと釣り合う状態にもっていく」というイメージになり、冒頭の意味につながっている。個人的には、天秤にかけられてものが最終的に釣り合うイメージを語源から連想できるとよいと思う。
この例文のように、be adequate to…という形で「…に釣り合っている状態である」という意味になるが、my income(私の収入)とto provide for my family of four(4人の家族を養う事)を天秤にかけた時にそれが釣り合ってない、すなわちmy income(私の収入)が十分でないということになる。
enough, sufficient, adequateの違い
「十分な」という意味を持つ単語として、ここで説明したadequate以外にもenoughとsufficientがあるのでこれらのニュアンスの違いについてまとめておく。感覚的な内容になってしまうが、enoughとsufficientはどちらも「ある目的を達成するのに何かが十分ある」というような感じで、adequateは最低限(minimumの量)を満たしている感じになると思う(この辺りについては、ググれば色んなサイトで説明されている)。では、なぜこのようなニュアンスの差が生まれるのかを語源を使って単語と紐付けてみる。
まずadequateだが、上で説明したように語源から得られるイメージは「天秤にかけられてものが最終的に釣り合う」というイメージ。小学校の理科の実験でやったことがあると思うが、測定対象の重さを量るため、分銅を調整して最終的に天秤が釣り合う状態に持っていくということ。そして、この釣り合っているという感覚が最低限(ギリギリ)というニュアンスにつながっているのだと思う。
次にenoughとsufficientだが、両者の大きな違いはカジュアルかフォーマルかということ(longmanでsufficientを調べるとフォーマルな単語という説明がされている)。では、なぜこのような差が出るかについては、英語の歴史に起因しており、enoughがOld Englishに由来しているのに対して、sufficientがラテン語に由来しているためとなる。なお、sufficientの詳細については後の例文で説明しているので気になる方は先読みしてもらえるとよいと思う。
provide for…
「…を養う」という意味の句動詞。分解して考えれば、provide(必要なものを供給する)+for(向かって)→「…に向かって必要なものを供給する」となり意訳すれば冒頭の意味となる。なお、provideについてはリンク先で説明しているので再読してもらえると理解が深まると思う。
この例文の場合は、provide for my family of fourとなっており「4人の家族を養う」という意味になる。なお、my family of fourの前置詞ofは「成り立ち」の意味となる。
make the best of…
「…で精一杯やりくりする」という意味の表現。通常of以下には悪い内容が来るため、直訳すれば「悪いことのベストを作る」となり、意訳すれば「精一杯やりくりする」となる。好ましくない状況を楽しんだり、うまく乗り切るということをこの表現で表せる。
なお、DUOの例文に沿って考えると、itは収入が十分でないということを受けているので「収入が十分でない状況のベストを作る」→「その収入で何とかやりくりする」という意味になる。
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