DUO3.0例文解説メモ #430
DUO3.0例文の430本目です。
resolutionは多義語の名詞です。こういった単語は語源アプローチがしっくりきますね。
ally
「同盟国」「協力者」等の意味を持つ名詞(動詞の意味もある)。語源は、ad(~の方へ)+ly(紐で結びつける)→「何かと何かを結び付ける」ということ。ここから、「同盟」や「条約」等で一つに結びつけられたものというニュアンスから冒頭の意味につながっている。「協力者」も結び付けられた人というニュアンスになる。
condemn
「(道徳的理由で)激しく非難する」「刑を宣告する」等の意味を持つ動詞。語源は、con(強意)+dem(損害を与える)→「激しく損害を与える」ということ。スペルが少し異なるが、語根dem(損害を与える)はdamage(ダメージ)でも使われているため、demからdamageを連想できれば、自然と意味を理解できるようになると思う。
invasion
「侵略」「侵攻」等の意味を持つ名詞。語源は、in(~の中に)+va(進む)+sion(名詞語尾)→「~の中に進む」ということ。ここから、敵地に入って進んでいくというニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
なお、語根va(進む)を持つ単語としては、tax evasion(脱税)で使われているevasion(外に進むこと→逃れること)があるので、この表現を知っているのであればinvasionの意味も連想できるのでないかと思う。また、1980年代頃に流行ったインベーダーゲームというのを知っていれば、そこから「侵略」という意味は容易に分かると思う。
violation
「違反」「侵害」「暴行」等の意味を持つ名詞。語源はスペルからは想像できないがgain(得る)と同じで「強い願望で何かを求める」というところから、「力で処理する」というようなニュアンスに派生して冒頭の意味につながっている。
バスケットボールでファール以外の反則をバイオレーション(ルール違反)と言うので、耳にしたことがある人も多いのではないかと思う。
resolution
「決議」「解決」「決意」「解像度」等の意味を持つ多義語の名詞。語源は、solutionという名詞に接頭辞re(再び)が付加された単語となる。ただ、なぜこの組み合わせが冒頭の意味につながるのかを理解するためには、solutionをもう少し深堀する必要があるため、便宜上、下記の3ステップに分けて説明をしていく。
Step1:solutionについて
solutionは辞書で引けば分かるように「解決策」「正答」「溶液」等の意味を持つ名詞となる(最初の意味で覚えている人が多いと思う)。語源は、solut(緩める、切り分ける)+ion(名詞語尾)→「固まったもの緩めて切り分ける」ということ。ここから、①問題を緩めて切り分けること(解くこと)→「解決策」、②問題を切り分けていき(解いた結果)残るもの→「正答」、③固体を緩めたもの→「溶液」という具合に前述の意味につながっている。
Step2:resolutionについて
さて、本題に戻って、resolutionだが、語源はre(強意)+solution(固まったものを緩めて切り分けること)となるので「完全に(強制的に)切り分けること」というような感覚。この「強制的に」というニュアンスがオフィシャルな力でというような意味に派生して、①投票や然るべき人たちによって問題が切り分けられて最終的に残ったもの→「決議」、②問題を切り分けること→「解決」となる。
また、③自身が抱えている問題を切り分けて最終的に残ったもの→「決意(=改善するという意味)」、④光学的に完全に切り分けること→「解像度」となって冒頭の意味につながっている。
*)re(強意)で説明したが、re(再び)と考えて、周りの意見を聞きながら繰り返し切り分けるというようなイメージをしても良いと思う。
Step3:solveとreloveの違い
このサイトに動詞形のsolveとresolveのニュアンスの差が説明されているので一読してみると非常に参考になると思う。resolveは最善の方法とは限らないという説明がされているが、これは前述した完全に(強制的に)という部分から理解できると思う。
また、上記③で説明した「決意」という意味は、New Year’s resolution(新年の抱負)という意味で使われることがあるが、語源から分かるように「自身の問題を切り分けて最終的に残ったもの(=切り分けられなかったもの=改善すべきこと)」というニュアンスなので、日本語の抱負とはちょっとニュアンスが異なるので要注意。
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