【奮闘記】5.8 英語脳の作り方
前項にて、英語を話せるようになるためには「英語脳」を作ればよいという結論に至りました。ここでは「英語脳の作り方」ついて考察していきます。
一般的に言われているのは、英語を英語のまま処理していれば自然と英語脳ができ上がっていき、自然と理解できるようになるというものですが、そんな簡単にはできません。
英語脳を作るには
前項にて、英語を話せるようになるためには「英語脳を作ればよい」という内容を説明しました。
英語脳については色んな本やサイトでも触れられていますが、管理人が調べた限りどのように構築したらよいのかを明記したものはほとんどないと思っています。
一般的に言われているのは、英語を英語のまま処理していれば自然と英語脳ができ上がっていき、自然と理解できるようになるというものです。
一見「なるほど」と納得させられる内容に思えますが、これは本質学習のところで述べた「赤ちゃんが言語を学ぶように学ぶこと」を言い換えただけの内容となっています。すなわち、この方法はハードルが高くて英語脳の構築は困難であるというのが自分の結論です。
そのため、他の方法で何とか英語脳を構築してやる必要がありました。
YouCanSpeakで成果が出た理由
ここで、YouCanSpeakでなぜ成果を感じることができたのかについて考えてみることにしました。理由は、英語ができるようになったという実感が強く得られた教材だったので、英語脳構築のヒントが隠されているのではと思ったためです。詳細はこちらで説明していますが、同教材では次のように学習を進めていきます。
- 日本語で文章が出るので、それを英訳する
- 上記には制限時間が設けられており、レベルが上がるにつれて時間が短くなる
- ベースとなる構文があり、内容が徐々に長くなったり変化していく
これは、一般的には瞬間英作文と呼ばれる学習方法となります。教材レビューのところでも説明していますが、YouCanSpeakは瞬間英作文をベースに作られた教材です。そして、後述することになりますが、瞬間英作文は、1)制限時間が短くなる、2)内容が徐々に長くなったり変化する、という2つの要素により、既に知識として持っている中学レベルの英語を使えるレベルに昇華することが可能な学習法となります。加えて、YouCanSpeakでは英語の基礎構造が身につくようにプログラムされているという特徴があります。
そのため、YouCanSpeakで成果が出たのは、瞬間英作文という学習法が効果的で、知識としての英語が使えるレベルに昇華したためと考えることができます。
以下は、なぜ瞬間英作文で話せるようになるかを管理人なりに分析した結果となります。
1. 制限時間が十分長いとき
学習者は脳内で次の①~④の処理を行っていると思います。そして、最も時間がかかるのが③の部分です。通常、この部分の処理は、文法・構文・単語等の知識を使って、逐語的に英作文しているはずです(気付いてなくても学校でそのように教わっているはず)。そして、この処理方法で最も注目すべき点は、全て日本語脳で行っているという点です。ただ、制限時間が十分長い条件下ではこの処理方法でもこなせてしまいます。
- ①日本語の文章が日本語脳に入る
- ②日本語脳で処理されて意味が分かる
- ③英訳するために単語を英語に直し、英文法の知識を使って文章を組み立てる
- ④組み立てた英文を発話する
2. 制限時間が短くなった時
制限時間が短くなると、日本語脳内で逐語的に訳すという処理では間に合わなくなります。そのため、上記の③の処理経路を変更する必要性が出てきます。具体的には「日本語でこういう時は、英語でこういう」というパターン(点)を作って処理せざるを得なくなります。
3. 内容が長くなったり、変化したりした時
制限時間の制約から、日本語脳を使った逐語的な英作文では間に合いません。そのため、上記で作った点をベースにして、既に持っている英文法や英単語の知識を英語脳内で展開し派生表現を作らざるを得なくなります。下図のように、英語脳内にある点から枝(文法や単語)を伸ばして英作文するというイメージになります。そして、そのようなトレーニングを行っていくと、次第に英語脳内にある点が拡大するということになります。
4. トレーニング成果
英語脳内に構築した点をベースにそこから既に持っている知識を展開することで(広げることで)、日本語脳を介さずスムーズに英語で会話ができるようになります。
YouCanSpeakで不十分だった理由
こちらの記事で説明していますが、YouCanSpeakで成果は感じつつも、不自由なく英語で会話できるレベルにまでは到達できませんでした。具体的には次のようなストレスがありました。
- ①言いたいことを伝えれないことがある
- ②相手の言っていることが分からないことがある
それぞれの問題点の要因を分析してみると、次のような感じになります。
①に関しては、2つの要因があると考えています。1つ目は、YouCanSpeakで成果が出た理由を読んで頂ければ自明かと思いますが「パターン化されてない(英語脳に点がない)ものはスムーズに出力できない」ということです。遠い点から、文法を利用して無理やり作ることもできますが、不自然な文章となってしまいます。そして、2つ目は「学習時に文字情報に頼ってしまっている」ということです。
YouCanSpeak(瞬間英作文)は、表示された和文を見て制限時間以内に英作文をするというスタイルです。そのため、無意識で文字情報に頼った英作文をしており、音声のみの会話やり取りが一部スムーズにできなかったということになります。
②に関しては、単純にリスニング力や単語力の問題です。YouCanSpeak(瞬間英作文)はそもそもスピーキングに特化した教材なので、相手の言っている内容を理解できるような学習をする必要があるということです。
結局何をすればよいのか?
管理人は、上で挙げた問題点に対する対策を次のように考えました。
対策①:言いたいことを伝えれないことがある
これには2つの要因があると分析しました。1つ目は「パターン化されてない(英語脳に点がない)」、2つ目は「文字情報に頼った英作文をしてしまっている」ということです。1つ目については、要するに点が増えれば、それだけ表現の幅が広がるということなので「瞬間英作文の量をこなす」「主要な例文暗唱を行う」の2つが対策になると考えました。また、2つ目の文字情報に頼った英作文については、上記の「瞬間英作文」「例文暗唱」を音声情報だけでやるトレーニングを追加することで解決できると考えました。
対策②:相手の言っていることが分からないことがある
こちらは「リスニング力」「単語力」「文法」「構文」等の不足が主要因と考えています。ただ、これらを単に知識として覚えるだけでは意味がなく、それを使えるレベルまで落とし込むことが重要となります。そのため、単語、表現、文法、構文等を含んだ例文を選定し「例文暗唱」することで解決できると考えました。①の対策である「例文暗唱」の中に単語力、文法、構文等を盛り込んだものを選定することで、①②両方の対策とすることが出来るということです。
対策まとめ
結局のところ、やるべきことは「瞬間英作文」「例文暗唱」となり、それらを通じて「英語脳内の点を増やし、点の拡大を図る」。さらに文字情報に頼らない音声だけのトレーニング(日本語→英語)を実践することで、文字情報に頼らずに文法や単語を使って、英語脳内で点から広げることが可能となるということです。図示すると下図のような感じとなり、赤部分が対策後となっています。まとめると「瞬間英作文」と「例文暗唱」の2つをベースとして、英語脳構築の強化と促進を図るということです。
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