DUO3.0例文解説メモ #159
DUO3.0例文の159本目です。
日本語のエッセイと英語のessayの間には少し意味に隔たりがあります。その辺りも理解しながら例文暗唱するとよいと思います。
全体
文章としては、His essay was concise(彼の小論文は簡潔だった)とHis essay was to the point(彼の小論文は要領を得ていた)の2つの文章をandでつなげたものになっている。赤字部分は重複するので省略した形となる。
essay
「小論文」「試み」等の意味を持つ名詞(動詞の意味もある)。語源は、フランス語のessai(試みという意味)に由来している。日本でエッセイといえば随筆(思いつくままに自由な形式で書いた散文)を思い浮かべるが、アメリカのessayは本来の「試み」という意味から論文に近いニュアンスがある。なぜ、essayの和訳の一つとして随筆が当てられたのかはちょっと調べきれなかったが、日本語のエッセイと英語のessayの間には少し意味に隔たりがある印象。
本題に戻り、この例文でessayの訳語になっている小論文についてだが、小論文は特定のテーマに対する受験者の考えや文章能力を評価する試験のようなもので、日本だと大学入試や入社試験で課せられるところがある。アメリカではこのessay(小論文)を早期に試験科目として採用していたらしく、それを日本に導入した時に「小論文」という訳語を付けたらしい。説明が長くなってしまったが、essayは小論文と覚えておくとよいと思う。また、動詞としては本来の「試みる」という意味になる。
concise
「簡潔な」という意味の形容詞。語源は、con(完全に)+cise(切る) →「完全に切る」ということ。ここから「不要なものを除く」といったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
「簡潔」と言うとbriefを思い浮かべるかもしれないが、briefには簡潔という意味に加え、時間的に短いというニュアンスある(conciseは時間的に短いというニュアンスはない)。briefとconciseを同じような意味合いで使うこともあるが、conciseは要点を効率的にというニュアンスになるため、必ずしもbrief(時間的に短い)とはならない。その逆もしかりで、brief(時間的に短い)な説明は必ずしもconcise(不要なものを除いた効率的な説明)とはならない。
同単語を使った身近な例としては、コンサイス辞典(簡易版の辞典)があるので、そこから「簡潔な」というイメージは掴めると思う。
to the point
「要領を得た」「的を射た」という意味の表現。分解して考えれば、to(到達)+the point(要点)→「要点に到達する」となり、冒頭の意味につながっている。なお、この表現で使われている定冠詞theは「重要なもの(要点)」を指している。
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