DUO3.0例文解説メモ #508
DUO3.0例文の508本目です。
分詞構文と大過去が組み合わさった例文ですね。
全体
冒頭のHaving found no place he felt he belonged(自分が受け入れられる場所を見つけられず)は分詞構文の形となる。さらに、no place he felt he belongedの部分を略さずに書くと、no place where(=to which) he felt that he belonged(彼が受け入れられると彼が感じられる場所はない)となる。
文法上は、先行詞がplaceの場合は関係副詞whereが省略でき(表現のためのロイヤル英文法にも説明あり)、feel that S+Vで使われているthatは必ずしも必要でないため、DUOの例文はwhereとthatを省略した形となっている。
分詞構文の解釈については、#279でも説明したように、2つの文章を繋ぐのに必要なのは接続詞だが、この接続詞を使わずに分詞(現在分詞または過去分詞)文章を繋げたものが分詞構文。別の見方をすれば、接続詞でつないだ文章から不要な部分(敢えて言う必要のない部分)を省いて簡略化した形ということ。
その感覚を掴むため、エクササイズとして、この例文を接続詞を使った文章に無理やり直すと、Because he had found no place he felt he belonged, he was extremely uneasy and lonelyとなる(ここでのhadは大過去の意)。これを分詞構文にするには、接続詞を省略して動詞を分詞の形にして文章をつなげればよいので、He having found no place he felt he belonged, he was extremely uneasy and lonelyとなる。ここで、最初のheはなくても分かるので省略すれば(コンマ以下の主文の主語と同じなのでなくても意味が分かる)、最終的にDUOの例文の形となる。
分詞構文は#279でも例文として出てきているので、having(大過去)でつなぐ感覚、前述したwhereやthatが省略されている点などを意識しながら例文暗唱に取り組むとよいと思う。
belong
「(物や人が)あるべき所にある」「(人が場所や環境などに)馴染んでいる」等の意味を持つ動詞(自動詞の意味しかない)。語源は、be(強意)+long(長い)→「何かに長く完全に沿って行く」ということ。ここから、「何かに付随する」→「付随するもの=ふさわしいもの」といったニュアンスから冒頭の意味につながっている。なお、前述したように自動詞の意味しかないため前置詞in、toを伴う形で使われることが多い。
この例文の場合は関係副詞whereを使っているので一見前置詞がないように見えるが、全体説明で述べたように略さずに書くと、no place to which he felt that he belonged(彼が受け入れられると彼が感じられる場所はない)ということ。ここで赤字のtoはwhichの前に来ているが、これを末尾に持ってこれば、no place which he felt that he belonged toとなる。この辺りについては文法書にも記載されていると思うので気になる方はそちらを参照されることをお勧めする。
extremely
「極めて」「非常に」等の意味を持つ副詞。語源は、ex(外に)の最上級のような意味に副詞語尾lyを付加したものとなり、「最も外へ」「最も遠くへ」といったイメージを持つ単語となり意訳すれば冒頭の意味につながる。
uneasy
「不安な」「心配な」「(停戦・同盟などが)不安定な」「落ち着かない」等の意味を持つ形容詞。語源は、un(否定)+easy(心が休まる)→「心が休まらない」ということ。ここから、「不安定」「落ち着かない」といったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。先ほど、easy(心が休まる)と説明したが「簡単な」「容易な」という意味で覚えている人も多いと思うのでこの部分について少し補足をしておく。
easyは語源的には、「近くにある」→「手元にある」→「便利な」→「心地よい」「心が休まる」→「簡単な」といった具合に意味が派生した単語となり、uneasyの説明では「心が休まる」という部分を使って説明をした。easyは辞書を調べると分かるように非常に多くの意味を持つ多義語となるがuneasyについてはそうでもないので、この例文暗唱を通じでuneasyの意味を覚えてしまうのがよいと思う。
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