DUO3.0例文解説メモ #094
DUO3.0例文の94本目です。
付帯状況(同時進行)を表す分詞構文となっています。
分詞構文というと難しく感じてしまいますが、動詞を分詞化(-ing形)して接続詞なしで文章を繋げてしまう構文といった感じです。なぜ、文章をつなげられるかというと、-ing形が持つ躍動感だと思ってます。そして、繋げ方によって日本語に訳すと「同時進行」「原因」「理由」等になります。
全体
後半のコンマ以降の文章は、付帯状況(同時進行)を表す分詞構文となる。大西先生の本では-ing形は躍動感という形で分詞構文、動名詞、分詞修飾も説明されており、感覚的にも非常にしっくりくるので一読をお勧めする。
簡単に説明すると、躍動感を表す-ing形で文章に並べること(繋げること)で、文脈によって同時進行や原因・理由等の意味になるという感覚。なお、ここでは同時進行の意となり、The plane blew up and plunged into the ocean(飛行機が爆発して海に墜落した)とkill all the people on board(飛行機に乗っていた全ての人たちを殺す)が同時に起こっているということを表している(前半部分が過去形となっているため、分詞構文の訳も必然的に過去の意味となる)。
blow up
「爆破する」「(風船・タイヤ等を)膨らませる」「(災害や問題等が)突発する」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、blow(風が吹く)+up(上に)→「上に向かって風が吹く」ということ。ここから、①上に向かって激しく破壊(下写真のイメージ)→ 「爆破する」、②大きくなるように吹く→「膨らませる」、③比喩的に①を捉えて→「(問題などが)突発する」といった具合に冒頭の意味につながっている。
なお、この表現で使われている動詞blowは語根bl(吹く)を持っており「風が吹く」「息を吹く」といった意味がコアとなる(日本語でも髪をブローするというのでイメージはできると思う)。そしてここから、吹き飛ばすといったニュアンスにも派生し「台無しにする」「激しく破壊する」等の意味も持つようになっている。
plunge into…
「…に陥る」「…に飛び込む」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、plunge(突っ込む)+into(~の中に)→「何かの中に突っ込んでいく」となり、冒頭の意味につながっている。
なお、この表現で使われている動詞plungeは、ラテン語のplumbum(鉛)に由来している。海の深さを測る方法に測鉛というのがあり、写真のような紐の先端にplumbum(鉛)が付いたものを「ドボン」と海の中に入れ紐の長さを測る(鉛は比重が大きく、安価で大量に取れるという理由で使われているのだと思う)。ここから、plungeは、「何かの中にドボン(急落)」というイメージを持った単語となっている。
雑学になってしまうが、釣りのおもりにも鉛とスズの合金が使われている。また、ちょっと前までは、はんだ(写真のように電子部品をはんだ付けに利用される合金)にも含まれていたが、地球環境の破壊や人の健康に害を及ぼす可能性があるということで、鉛を使わないものに移行している。鉛は元素記号でPbというので、Pb free(鉛を使ってない基板)という表記が最近の電子基板には表記されている。
ocean
「海」「海洋」という意味を持つ名詞。海と言えばseaを思い浮かべるが、oceanは広い海(5つの海洋にも使われる)でseaは部分的な海。会話ではあまり区別されない場合も多いらしい。
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