DUO Select 例文解説メモ #025
DUOセレクトの例文25本目です。
be bored to deathは「退屈させられて死に至る=死ぬほど退屈している」ということです。toのコアである「到達」の意味が重要だと思います。
海外ドラマのFriendsに、Oh, poor little Tooty is scared to death.(かわいそうな仔猫ちゃん、めちゃめちゃ怯えてるわ)という表現が出てきます。be scared to deathは「怖がらせられて死に至る=死ぬほど怖がっている」ということです。
no wonder…
「…するのも不思議ではない」「…は驚くに値しない」「…も無理はない」等の意味を持つ口語表現。同表現は、It’s no wonder that…が省略された形で、wonderが「驚嘆」「感嘆」等の意味を持つ名詞であることを知っていれば「…は全く驚嘆ではない」という直訳ができ、意訳して冒頭の意味につなげることができる。なお、wonderは「驚きを引き起こさせる何か」というのがコアイメージになると思う。
少し蛇足になるかもしれないが、日常会話では名詞よりも動詞として使われる頻度が高い印象があるので動詞の意味についても補足しておく。動詞wonderは「驚く」「~かしらと思う」「あれこれ考える」等の意味を持っており、I wonder if…/I’m wondering if…/I was wondering if…(…かしらと思う)といった構文を見かけたことがある人も多いと思う(暗唱例文300にはあり)。
動詞の意味は、名詞の意味から来ているので「驚きを引き起こさせる」→「頭の中であれこれ考える」→「~かしらと思う」といった具合に意味が派生していったのではないかと思う。
▶️(参考)DUO3.0の例文535:no wonder…(…も無理はない)
audience
「聴衆」「観客」等の意味を持つ集合名詞。語源は、audi(聴く)+ence(名詞語尾)→「聴いている状態」となり冒頭の意味につながっている。
なお、語根audi(聴く)は、audition(オーディション)、audit(監査)といった単語にも使われており、聴くだけでなく「知覚する」「理解する」といった意味も持っている。そのため「主に聴くことで理解する」というような感覚で覚えておけばよいと思う。
DUO3.0ではspectator(観客)という単語も出てくるが、語根spec(見る)を持つことからスポーツやショー等の見て楽しむ観客というニュアンスで使われるのに対して、audienceはコンサート、ラジオ、映画などのように聴く要素が強いものに対して使われる傾向となる。
また、文法的な話になるがaudienceは聴衆という集団を表すのに対して、spectatorは1人の観客を表す。そのため、一人の聴衆はan audience member、集団としての観客はspectatorsというような表現になると思う。
▶️(参考)DUO3.0の例文350:audience(聴衆)
bore
「退屈させる」「穴をあける」「掘る」等の意味を持つ動詞(名詞としての意味もある)。語源は「穴をあける」ということに由来しており、そこから「話を聞きたくない相手に対して心の中に入っていくようにしゃべり続ける」→「退屈させる」という意味に発展したという説がある。
この例文では、be bored to death(退屈させられて死に向かっている=死ぬほど退屈している)、be boring(退屈している)という形で使われており、品詞としては形容詞になると思う(分詞が形容詞化したもの)。
また、昔、社会か理科の授業でボーリング調査(地盤に細い孔を深くあけて地質調査すること)というのを習ったときに「なぜボーリング?」と非常に疑問を感じた単語だが、この単語の語源を調べて納得できた。余談となるが、既に開いている穴をさらに大きく加工する機械のことをboring machineという。
▶️(参考)DUO3.0の例文197:bore(退屈させる)
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