DUO Select 例文解説メモ #002
DUOセレクトの例文2本目です。
文法的には仮主語itを使った文章になります。
仮主語は形式主語と呼ばれることもあります。ただ、重要なことはそういった用語やルールを覚えることでなくその感覚を身につけることです。
仮主語it
itは仮主語(形式主語)のことでto不定詞以下のことを示すといった文法的な説明を受けると思う。ただ、大西先生の本ではitは自分の心の中に浮かんだ状況を受けて足りない部分をto不定詞で説明しているとの解説がなされている。
この例文もその感覚に当てはめれば、It doesn’t make sense(話者の心の中に浮かんだ状況が「理解できない」よ)+to…(「何か理解できないのか」が周りの人が分からないのでその部分をto…で説明。toは到達というニュアンスを含むため、そこを指し示して内容を補うという感覚)となる。
make sense
「意味が通じる」「分かる」という意味の表現。分解して考えれば、make(作る)+sense(道理)→「道理を作る」ということ。ここから「分かる」「理解する」といったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
なお、この表現で使われている名詞senseは色んな意味を持つ多義語となるが、語源は語根sen(行くこと)を持っており、「心が対象に行くこと」→「感じ取ること」というのが根本のイメージとなる。
日常会話でも頻出する単語だが、意味によって可算名詞と不可算名詞になるのでその点は注意。可算名詞の意味としては、感じ取るというイメージから「感覚」「認識力」「判断力」「意味(おそらく、感覚の中に意味を見出すので)」といった意味を持っている。日本語でも「センスがある」という表現をよく耳にするが、これは可算名詞の意味となる。例:She has a keen sense of art.(彼女はすばらしい芸術の感覚がある→芸術のセンスがある)。また、シックスセンス(第六感)という表現もよく聞く。
一方、不可算名詞の意味については「良識」「道理」といった意味になる。よく使うフレーズとして、common sense(良識)、make sense(道理を作る→分かる)がある。なお、make senseに関しては「意味を作る→理解する」と解説しているサイトや本もあるが敢えて別の表現とした。理由は「意味」という訳は可算名詞のものとなってしまうので、その理解だとmake a senseと英訳してしまう可能性があるため。
▶️(参考)DUO3.0の例文158:make sense(分かる)
turn down
「音量を下げる」「(申出や提案等を)断る」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、turn(回転)+down(下へ)→「回転して下にする」ということ。
ここから、①(つまみを)回転して音量を下げる→「音量を下げる」、②(提案書を)反転して下に置く→「却下する」「断る」といった具合に冒頭の意味につながっている。
▶️(参考)DUO3.0の例文178:turn down(断る)
offer
「提供」「申し出」等の意味を持つ名詞(動詞の意味もある)。語源は、of(~の方向へ)+fer(運ぶ)→「何かをどこかへ運ぶ」ということ。ここから、相手の前に何かを運ぶというようなニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
なお、運ぶ理由としては「相手に要否を判断してもらうため」「相手が必要としているから」「自分がそうしたいと思っているから」等の理由が考えられ、前者二つの場合は「提供」、最後の場合は「申し出」といった意味につながっている。
▶️(参考) DUO3.0の例文477:offer(提供する)
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