DUO Select 例文解説メモ #193
DUOセレクトの例文193本目です。
in a sense
「ある意味では」という意味を持つ表現。この表現で使われている名詞senseは、色んな意味を持つ多義語となるが、語源は語根sen(行くこと)を持っており、「心が対象に行くこと」→「感じ取ること」というのが根本のイメージとなる。
日常会話でも頻出する単語だが、意味によって可算名詞と不可算名詞になるのでその点は注意。可算名詞の意味としては、感じ取るというイメージから「感覚」「認識力」「判断力」「意味(おそらく、感覚の中に意味を見出すので)」といった意味を持っている。日本語でも「センスがある」という表現をよく耳にするが、これは可算名詞の意味となる。例:She has a keen sense of art.(彼女はすばらしい芸術の感覚がある→芸術のセンスがある)。また、シックスセンス(第六感)という表現もよく聞く。
一方、不可算名詞の意味については「良識」「道理」といった意味になる。よく使うフレーズとして、common sense(良識)、make sense(道理を作る→分かる)がある。なお、make senseに関しては「意味を作る→理解する」と解説しているサイトや本もあるが敢えて別の表現とした。理由は「意味」という訳は可算名詞のものとなってしまうので、その理解だとmake a senseと英訳してしまう可能性があるため。
長々書いてしまったが、in a senseというのは冠詞aが付いているので可算名詞の意味となる。この例文の場合は、アメリカの強さの背景には色々な要素があるがその内の1つとして人種の多様性が挙げられるので、ある意味(in a sense)、人種の多様性から生じていると言えるということ。
▶️(参考)DUO3.0の例文099:in a sense(ある意味では)
racial
「人種間の」「人種の」等の意味を持つ形容詞。語源は、race(人種)+ial(形容詞語尾)→「人種に関する」となり冒頭の意味につながっている。さらに、名詞race(人種)の語源を深堀すれば、イタリア語のrazzaに由来しているらしいが純粋な英語学習者にとってはあまり有用な情報ではないと思う。
ちなみに、ポルトガル語だとraceはraçaというスペルになるので、ヨーロッパ圏の言語知識がある人にとっては馴染みのある単語になるかもしれない。
▶️(参考)DUO3.0の例文447:racial(人種の)
diversity
「多様性」という意味の名詞。語源は、dis(分離)+vers(向きを変える)+ity(名詞語尾)→「進行方向から向きを変えて分離した道へ行く」ということ。ここから「異なる道へバラバラに行ったものが共に存在している」といったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。最近では、カタカナでダイバーシティという単語を使うケースも多くなってきていると思うので耳にしたことがある人もいるかもしれない。
この例文のように、diversityの前に形容詞を置いて、racial diversity(人種の多様性)、cultural diversity(文化の多様性)、ethnic diversity(民族の多様性)といった熟語もあれば、diversity of…というように、…の部分に名詞を入れて「…の多様性」といった表現をすることもできる。
また、後の例文で出てくるdivorce(離婚する)も同じような語源を持ち、これは「お互い異なる道へ行く」ということになる。
▶️(参考)DUO3.0の例文447:diversity(多様性)
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