DUO Select 例文解説メモ #261
DUOセレクトの例文261本目です。
administration
「管理」「運営」「経営」「政権」「政府」「執行」等の意味を持つ名詞。便宜上、動詞形であるadministerの説明から始める。administerは「管理する」「(行政的、法的に)実施する」「(薬を)投与する」等の意味を持つ動詞で、語源は、ad(~の方へ)+minister(仕える*)→「仕えて助ける方向へ」ということ。
*)前の例文では名詞ministerの意味を説明したが、動詞として「助ける(仕えるということから)」という意味も持っている。
ここから、集団を管理したり国を治めることで人々を助けるというような意味合いに派生して前述した「管理する」「(行政的に)実施する」といった意味につながっている。なお、「(薬を)投与する」という意味については、administerが治療的に人を助けるといった意味に派生したことに由来しているらしい。
本題に戻ってadministrationは、動詞administerが名詞化された単語となり、①会社や組織等の集団の管理→「管理」「運営」「経営」、②(ある期間における)国の統治→「政権」「政府」、③行政的、法的に何かを実施すること→「執行」といった具合に冒頭の意味につながっている。
administrationに関連する比較的よく目にする使用例としては、Windowsやネットワーク関係のadministrator(管理者)権限、企業の組織図でadministration department(admin.やadm.といった形で略されることが多い)がある。後者は海外の組織図でよく見かける表現で、人事・購買・経理等を含む部門といった印象がある(何を含むかは会社によってまちまちだと思う)。
どちらの使用例も、そこに属する集団に仕えて人や仕事を助ける(=管理する)といった語源イメージ感じられると思う。
▶️(参考)DUO3.0の例文455:administration(政府)
concrete
「具体的な」「コンクリート製の」等の意味を持つ形容詞(動詞や名詞の意味もある)。語源は、con(一緒に)+cre(成長する)→「一緒に成長する」ということ。ここから「固くする(成長=基盤を固めていく)」というニュアンスに派生し冒頭の意味につながっている。
具体的には、①抽象的ではなく詳細なもの(比喩的に固いもの)→「具体的な」、②建物を建てる素材に意味がシフト→「コンクリート製の」といった感じとなる。
語源からのアプローチとは少し異なるが、「コンクリートは固まる性質がある」→「物事を考えるときも最初はざっくりとしたアイデアレベルのものから始め、最終的にカッチリ固める」→「カッチリ固めたアイデアや計画は具体的なもの他ならない」といった流れでつなげてしまっても便宜上は問題ないと思う。
▶️(参考)DUO3.0の例文029:concrete(具体的な)
prosperity
「繁栄」「繁盛」等の意味を持つ名詞。語源は、pro(前に)+sper(望み)+ity(抽象名詞語尾)→「前に望みがある」ということ。ここから、成功が続くというニュアンスから冒頭の意味につながっている。
なお、語源sper(望み)は、後の例文で出てくるdesperate(自暴自棄の)にも使われているので、先読みして頂けると単語のつながりが強化されると思う。
▶️(参考)DUO3.0の例文359:prosperity(繁栄)
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