DUO Select 例文解説メモ #047
DUOセレクトの例文47本目です。
persuadeと似た単語に後の例文で出てくるconvinceがあります。比較しながらニュアンスの差を理解するとよいと思います。
persuade A to do B
「A(人)を説得してBをさせる」という意味の表現。この表現で使われている動詞persuadeは「説得する」「信じさせる」といった意味を持っており、語源は、per(徹底的に)+suade(甘いこと)→「徹底的に甘いこと(良いということ)を説明してその気にさせる」となり前述の意味につながっている。
そのため、persuade A to do Bという形で「Aに徹底的に理由を説明してBをするように持っていく」→「Aを説得してBをさせる」といった具合に冒頭の意味につながっている。なお、この例文の場合は何らかの理由を言って、行動につなげるように説得したということになると思う。
persuadeとconvinceの違い
persuadeは後の例文に出てくるconvinceとよく比較される単語なので、その辺りについて整理をしておく。convinceはcon(強意)+vinc(征服する)→「人の心を征服する」というイメージとなる。そのため、convince A that…という形であれば「A(人)に…の内容で征服する」→「A(人)に…の内容を確信させる」という意味になる。要するにconvinceは「何かについて信じ込ませる」ことで、persuadeは「何か行動をさせる」こととなる。
なお、persuadeとconvinceを散りばめた文章としては次のような2文がある。I’m convinced that this is the best way, but I can’t persuade my friends to try it because it’s too expensive.(それが最善策だというのは分かっているが、高すぎるのでそれをするよう友人を説得するのはできない)。I’m convinced that this is very useful, so I would be very happy if my post persuade you to buy it.(これが有用なのは確信しているので、自分の投稿でそれを買ってくれる人がいればうれしい)。上述の例文から、必ずしもconvince→persuade(確信したから説得する)、persuade→convince(説得されたから確信する)という構図にはならないということが分かると思う。
一方でlongmanを見てみると上述の用法に加え、convinceもpersuade同様に、convince A to do Bという形で「AがBをするように説得する」という説明がされている。そのため、convinceを使っても「説得して行動をさせる」という使い方ができるが、その場合は「確信してそうさせた」というニュアンスが出るのだと思う。この例文は、persuadeを使っているので、諦めた彼は「諦めるのが最善かどうかは分からない」というニュアンスが入るのに対して、convinceに置き換えた場合、「諦めるのが最善と確信して」ということになると思う。
▶️(参考)DUO3.0の例文324:persuade A to do B(A(人)を説得してBをさせる)
give up
「…を止める」「…をあきらめる」「…(人)を警察などに引き渡す」「…(恋人)と別れる」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、give(与える)+up(完全に)→「完全に与える」ということ。ここから、既に持っているもの(もしくはやっていること)を完全に手放すというようなニュアンスとなり、冒頭の意味につながっている。
具体的には、①既にやっていることを完全に手放す→「…を止める」「…をあきらめる」、②かくまっている人を完全に手放す→「…(人)を警察などに引き渡す」、③恋愛関係を完全に手放す→「…(恋人)と別れる」といった具合に冒頭の意味につながっている。
なお、同表現のポイントとしては、手放せるもの=前述したように既に持っているもの(もしくはやっていること)に対して使われるということ。例えば、give up going abroadといった表現をすると「日常的に海外に行っている人がもう海外に行かない」といったニュアンスになるらしいので、今回海外へ行くのを止めるというニュアンスの場合は、give up the plan of going abroadといった感じになると思う。
▶️(参考)DUO3.0の例文540:give up…(…をあきらめる)
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