DUO Select 例文解説メモ #169

DUOセレクトの例文169本目です。
「断る」という意味を持つ単語は色々あります。DUOセレクト内に4つ出てくるのでそれぞれのニュアンスの差をしっかりと把握しておきたいところです。

(YouTube動画版もあるのでご活用ください)
confidence
「信頼」「信用」 「確信」「自身」「秘密」等の意味を持つ名詞。語源は、con(強意)+fid(信頼)+ence(名詞語尾)→「完全に信頼している状態」というイメージとなり冒頭の意味につながっている。
具体的には、①人やモノに対しての信頼→「信頼」「信用」、②物事が上手くいくことの信頼→「確信」「自身」、③信頼している状態で共有される情報→「秘密」といった具合に冒頭の意味につながっている。なお、この例文では②の意味で使われている。
▶️(参考)DUO3.0の例文399:confidential(機密の)
keep on…
「…を継続する」「…を繰り返し行う」等の意味を持つ句動詞。分解して考えれば、keep(保つ)+on(接触)→「接触を保つ」ということ。ここから「ある状態をずっと保つ」といったニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。
この例文の場合は、keeps on rejecting himとなっており動名詞がonに続いている。onを省略して keeps rejecting himとしても問題ないと思うが、on(接触)がある分だけ「継続」「繰り返し」という部分を強調しているような感覚がある。
また、繰り返しという意味で使われる場合「回避困難な行動(くしゃみ、咳、爆笑)」「相手に不快感を与える動作」というフレーバーが加わることがある。
▶️(参考)DUO3.0の例文187:keep on…(…を繰り返し行う)
reject
「拒絶する」「否定する」等の意味を持つ動詞(名詞の意味もある)。語源は、re(後ろに)+ject(投げる)→「後ろに投げる」ということ。ここから、提案や要求等を後ろに投げるというニュアンスとなり冒頭の意味につながっている。なお、名詞と動詞でアクセントの位置に違いがあるので要注意。
refuse, reject, decline, denyの違い
「断る」という意味を持つ動詞としてDUOセレクト例文内に4つの単語が出てくるので、これらのニュアンスの差についてここでまとめておく。ネイティブの感覚や具体的な例文についてはここにまとめられているので一読頂くのがよいと思うが補足的な説明をすると下記特徴がある。
①refuseは、re(元に)+fuse(注ぐ)→「注がれたものを元に戻す」というイメージから分かるように、目の前に(比喩的に)注がれたものを「私のところではありませんよ」といった感じで注ぎ返す(元に戻す)イメージ。また、「断固とした気持ち」というニュアンスもあると説明されているが、これは電子部品のfuse(一定以上の電流が流れると断線する機能を持つ部品)から「きっぱり断わる」感じを連想するとよいと思う。
②rejectは上述したように、re(後ろに)+ject(投げる)→「後ろに投げる」ということ。ここから、提案や要求等を後ろに投げるという意味合いとなっている。
③denyは、de(離れる)+ny(否定)→「それは違うよと言ってその対象と切り離す」ということ。ここから、①事実に反することに対して使えば「否定する」、②許可できないことに対して使えば「拒否する」といった意味合いとなる。rejectやrefuseのように「断る」のではなく、「違う」ということに焦点があてられた単語となる。
④declineは、de(下に)+cline(曲げる)→「下に曲げる」ということ。DUOの例文内では、減少する(自身を下に曲げるということ)という意味で出てきたが、「断る」という意味も併せ持つ動詞となる(相手の申し出や依頼を下に曲げるということ)。Longmanにはフォーマルな表現として説明されているが、rejectやrefuseのように、ject(投げる)やfuse(切断)するわけではなく、decline(下に曲げる)というところがフォーマルな感覚につながっているのだと思う。
▶️(参考)DUO3.0の例文447:reject(拒絶する)
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