【意味の違い】ability, capacity, capabilityの違い
日本語だと同じ意味になる単語も微妙なニュアンスの差を持っています。これらのニュアンスを理解するのに語源アプローチが有効です。一覧はこちら。
意味の違い、ニュアンスの差について
どれも「能力」という意味を持つ単語となります。
ability
abilityはable(できる)という単語が入っていることから「何かができる」ということ。先天的な意味合いでも使われるようだが、どちらかと言うと後天的に身につけた能力で「実際に何かができる能力」という意味合いになることが多い。
capacity
「収容能力」「生産能力」「収容量」「生産量」「能力」等の意味を持つ名詞。語源は、cap(捕まえる)+ity(こと)→「何かを捕まえる」ということ。ここから「何かを捕まえておける(収容できる)」といったニュアンスとなり、冒頭の意味につながっている。日本語でも(会場の)キャパが足りない、(仕事量)キャパオーバーという感じで使われているので「何かを捕まえておける(収容できる)量」というニュアンスは分かると思う。
また、電気の世界では電子を溜める部品をキャパシター(あるいはコンデンサともいう)という。なお、このcapacityが能力という意味で使われる場合は「収容できる量=収容能力」という意味合いから、吸収力、潜在的能力(そういうことができる器がある)を指すことが多い。どちらかというと、先天的な能力や性質というニュアンスとなり、この例文でもそのような形で使われている。
capability
capabilityは、cap(捕まえる)+ability(~が出来ること)→「捕まえることが出来る」ということ。ここから、①将来的・潜在的に捕まえることが出来る→「可能性」「将来性」、②難しいものを捕まえることが出来る→「突出した能力」「専門技能」といった意味合いを持つ単語となる。よく使われる熟語としては、production capability(生産設備能力)、firm capability (企業能力)、military capability(軍事能力)等があるので併せて覚えておくとよいと思う。
例文による違い
capacityとabilityの違い
capacityとabilityを比較した文章として、A child might be born with the capacity to become a chef, but the ability to cook must be learned.(子供はコックになる能力(capacity)を持って生まれるかもしれなないが、料理する能力(ability)は学ばなくてはならない)というのがある。
abilityとcapabilityの違い
abilityとcapabilityの違いを表すものに次の例文がある。if you say you have the ability to write well, I might ask whether you have the capability to write a 10-page essay by tomorrow(あなたが上手に文章を書く能力(ability)があるなら、明日までに10ページのエッセイを書ける能力(capability)があるかどうか聞くかもしれない)。abilityは後天的に身に付く能力で、capabilityは難しいことをこなす能力ということ。
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