can’t make heads or tails of…の意味とイメージ ~定型表現攻略~
意味が1つしかない定型表現であれば丸暗記でもよいのですが、多岐に渡る場合は分解してイメージ化しておくと記憶の定着にもよいと思います。表現一覧はこちら。
意味、イメージ、ニュアンス
意味は、お勧めの辞書で紹介しているものを参考にしています。
意味
can’t make heads or tails of…の意味は下記となります。
- 「…が全く分からない」
分解→イメージとニュアンス
アメリカではheads or tailsと複数形にして、イギリスではhead or tailと単数形にするという違いがあるらしい。この表現の出所を調べたところ諸説あるようなのでメモしておく。
headは頭、tailは尻尾という意味だが、tailは元々head(頭)の反対というところから来ているらしい(動物を横から見た時に、頭と尻尾が両端にあることから分かると思う)。そのため、headを比喩的に「始まり」と捉えればtailは「終わり」を意味するので、イギリス表現のcan’t make head or tail of…は「…の始まりと終わりを作ることができない」→「全く分からない」ということになる。もしくは、headとtailを「反対のもの」と捉えてcan’t make head or tail of…で「2つの内、どっちがどっちなのか分からない」という解釈をすることもできる。
これがアメリカ表現になるとheads or tailsと複数形となるのでちょっと厄介だが、heads or tailsはコインを投げて「表か裏か?」という時に使われる表現となる。コインの表には人の顔が描かれることが多いのでhead(表)というのは容易に理解できるがtailがコインの裏という意味を持つのはピンとこないと思う。自分が調べた限り2つの解釈の仕方があり、①headの反対という意味がコインにも適用されてtail(裏)という意味になった、②コインの裏側には動物(尻尾も含め)が描かれることがあったのでそこからtail(裏)という意味になった。ということ。
そして、複数形になった理由も2つの解釈があり、①head’s side, tail’s sideという所有格の’sに由来している、②ギャンブルなどでは何度もコインを投げて表か裏かの賭けをするので複数形になったという考え方がある。
そのため、アメリカ表現のcan’t make heads or tails of…は「…についてコインの表裏を決めることができない」→「…が全く分からない」ということになると思う。長々書いてしまったが、正確な語源を知ることが目的ではないので、一番しっくりくるもの(記憶・イメージに定着しやすいと感じるもの)で理解しておけばよいと思う。
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