fail to do…の意味とイメージ ~定型表現攻略~
意味が1つしかない定型表現であれば丸暗記でもよいのですが、多岐に渡る場合は分解してイメージ化しておくと記憶の定着にもよいと思います。表現一覧はこちら。
意味、イメージ、ニュアンス
意味は、お勧めの辞書で紹介しているものを参考にしています。
意味
fail to do…の主要な意味は下記となります。
- 「(期待や必要に反して)…しない」
- 「(期待や必要に反して)…しそこなう」
分解→イメージとニュアンス
この表現で使われている動詞failは「失敗する」という意味で覚えている人も多いと思うので、「…することを失敗する」という解釈をする人もいると思う。ただ、longmanの定義を見てみると、"to not do what is expected, needed, or wanted"(期待や必要なことをしないこと)とあるので、失敗という訳が万能とは言えない(試してダメだった場合は結果的に「失敗した」という訳とマッチするが、忘れてやらない場合は誤訳となる)。
この辺りを深堀するため、動詞failの語源を見てみていく。この単語は、元々「騙す」ということに由来しており、そこから「つまずかせる(騙して転ばせる)」→「失敗する」「しくじる」という感じで意味が派生した単語らしい。一方で、辞書を引くと「失望させる」「(義務や責任等を)怠る」「(機械や心臓等が)停止する」等の意味を持つ多義語であることが分かる。
これらを上手く結びつけるには、失敗するに至る一歩手前の「つまずかせる」という意味から「あるべき流れを切ってしまう」という感覚で捉えておくとよいと思う。ここで言う「あるべき流れ」というのは、「やるべきこと、出来ると期待していること」を指すので、流れを切れば当然責められるべき行為となる。こういう形で考えれば、結果的に失敗するという意味にもつながるし、「(義務や責任等を)怠る」「(機械や心臓等が)停止する」という意味も理解しやすくなると思う。
参考までに、She failed to do her homework.という文章であれば「宿題をやる(学生として当然のこと)という流れを切った」となり、その理由は「忘れたため」「無視したため」等になるので、失敗という訳はマッチしない。
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