4.1 原形不定詞とto不定詞

2020年7月19日

はじめに

英語でも不定詞と呼ばれる文法用語は使われています。皆さんご存知のto不定詞という形です。ただ、ポルトガル語で出てくる不定詞は原形不定詞となります(人称不定詞もありますがここでは割愛)。英語からポルトガル語を学習するのに際して、この辺りの差異を明確に把握しておくと理解が深まると思います。

不定詞とは

まずは、不定詞の定義から確認していきます。不定詞はそのまま日本語で考えれば「定まらない形」「不定な形」ということです。なお、英語ではinfinitiveといいますが、infiniteは「無限の」という意味を持つ形容詞なので、言い換えれば「何の制限も受けない」といったニュアンスになります。要は、動詞の原形のことです。ご存知のように動詞は主語によって活用が変化しますが、原形はそういった影響や制限を受けない形となります。個人的には、英語からアプローチした「何の制限も受けない」というニュアンスの方がしっくりくると思います。そのため、「不定詞」=「動詞の原形」であるということを覚えて頂ければよいと思います。

原形不定詞とは

上記で、「不定詞」=「動詞の原形」であることを説明しました。そのため、原形不定詞は本来の不定詞ということができます。そして、この原形不定詞は動詞を名詞化するのに使われていました。実際、ポルトガル語でもこの形で使われています。会話で覚えるブラジルポルトガル語 動詞300から例文を引用すれば、次のようなものがあります。ここで、limparは掃除するという意味の動詞で、limpar a casa(家中を掃除すること)という原形不定詞の形で使われています。

A empregada conseguiu limpar a casa toda hoje?(家政婦は今日、家中を掃除することができましたか?)

to不定詞とは

英語では「不定詞」=「to不定詞」=「to + 動詞の原形」という形で教えられます。これはなぜでしょうか?

管理人が調べた限りでは、どうも副詞的用法に由来していることが分かりました。ご存知のように副詞的用法は、He went to Japan to study Japanese(彼は日本語を勉強するために日本へ行った)という例文から分かるように、「~のために」と訳されます。大西先生の書籍を読まれている方はよくご存じかと思いますが、toは「方向」「到達」の機能を持った前置詞です。当時の人たちは「目的に向かっていく」という副詞的用法を、to(方向・到達)+「動詞を名詞化する役割を持つ不定詞」という形で表しました。先ほどの例文に沿って考えれば、to(方向・到達)+study Japanese (日本語を勉強すること)→日本語を勉強するためにということです。そして、このto不定詞という形が原形不定詞の守備範囲であった名詞的用法をも侵食していったという背景があるようです。結果的に、英語で不定詞といえば、to不定詞という構図が出来上がったということになります。

英語で使われている原形不定詞

上述したように、基本的には英語ではto不定詞の形(to+動詞の原形)で使われるのですが、一部の表現は原形不定詞で使われるものも残っています。主なものを下記に列挙します。

  • Help do…(…するのを助ける)。DUO3.0の#440で使われています。
  • make believe…(…のふりをする)。DUO3.0の#115で使われています。
  • 使役構文 <使役動詞+人+動詞の原形>

Posted by linguagem